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長詩
「長詩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長詩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
る所に突っ立ったままさしずがましい事をいったり、葉子には何らの感興も起こさせない
長詩を例の御自慢の美しい声で朗々と吟じたりした。葉子はそんな目にあうと軽蔑《けい....
「薤露行」より 著者:夏目漱石
》らせるようなかきぶりであるから、かかる短篇を草するには大《おおい》に参考すべき
長詩であるはいうまでもない。元来なら記憶を新たにするため一応読み返すはずであるが....
「博士問題とマードック先生と余」より 著者:夏目漱石
《たち》の人なのである。 先生の作った「日本におけるドン・ジュアンの孫」という
長詩も慥《たし》か聞かされたように思う。けれどもそのうちの或行《あるぎょう》にア....
「運命」より 著者:幸田露伴
七律あり。まことに思慕の切なるを証すというべし。東游せんとして郷中諸友に別るゝの
長詩に、 我|生れて 四方の志あり、 楽まず 郷井の中を。 茫乎たる 宇宙の内、....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
当な大きさの概念が確実に認識されて来るのである。 俳句をやる人は、時には短歌や
長詩も試み、歌人詩人は俳句もやってみる必要がありはしないか。(昭和四年五月、渋柿....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
をうたっている。三十七年の、「君死にたまふこと勿れ」という、戦争へ抗議した有名な
長詩で、当時の「愛国詩人」大町桂月と『明星』とが論争したことも、日本の近代文学史....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るに至りました。 あれは申すまでもなく、盧照鄰《ろしょうりん》の「長安古意」の
長詩の中の一句でありますが、何の意味となく誦していたところのものと、新たに取調べ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
せしましょう。日露戦争のときには田山花袋や国木田が記者として行き、鴎外には陣中の
長詩や何かがあり、一方藤村が、『破戒』の自費出版のために一家離散させた。三十年後....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ねられて、生活の美しいかさね色がつくられてゆくということを考えました。たとえば、
長詩の五版連出の面白さ、たっぷりさ、うれしさ、独特でしょう? それとは又違った散....
「秦の憂愁」より 著者:豊島与志雄
るのを見たことはない。それより彼は、文学者仲間に詩人として知られていた。日本語の
長詩も数篇発表した。茫洋とした詩風で、中に鋭利な観察を含んでいた。抒情風の衣をま....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
普遍化の期待に湧きたぎっている新しい人間の生命なのである。叙事の匂いのつき纏った
長詩形から見れば、短詩形の作物は、生命に迫る事には、一層の得手を持っている訣であ....
「短歌の詩形」より 著者:寺田寅彦
言、七言の連続も、何かしらある遠い関係を思わせる。例えば李白の詩を見ても、一つの
長詩の中に七言が続く中に五言が交じり、どうかすると、六言八言九言の交じることもあ....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
んぷうばていのきょく》」の主題となってる。春風馬堤曲は、蕪村の試みた一種の新しい
長詩であって、後に紹介する如く、彼のポエジイの最も純粋な主題的表現である。 春雨....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
を考えたのは秋帰京してその遺書を精読してからであった。「古白|逝く」という一篇の
長詩は『日本人』紙上に発表された。 九 古白君の死よりも少し前であった....
「はつ恋」より 著者:神西清
ンは『僭越ながら祝辞を述べる』ことになった。マイダーノフは自作の『人殺し』という
長詩の一節を朗読したが、(それはロマンティシズムの全盛期に取材してあった)、彼は....