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長談義
「長談義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長談義の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
くるものなんだ」
西山は軽薄という言葉を聞くと癪《しゃく》にさわったが、柿江の
長談義を打ち切るつもりで威《おど》かし気味にこういった。
けれども柿江はほとん....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
びと思うが、それにても馬のせいに致したは御勘弁ならぬと仰せあるかな」 「つべこべ
長談義申さるるなッ、われら、そのような屁理屈聞く耳持たぬわッ。たとえ陰陽の摂理と....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
い、これ」
唐紙の外に控えていた小間使が衣類をささげてはいって来た。
「思わず
長談義をいたしました、年寄りの愚痴でござりましょう」
「いや、いや、そなたの胸の....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
たいに甚だ不機嫌にならざるを得ないじゃないか。よう、これは長谷戸さん。今のわしの
長談義を、君もちゃんと覚えていて下さいよ。……それで、御本尊はどこに鎮座まします....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
心のいくように、あの子をなぐるわけにはとてもいきませんでございますよ!」
彼は
長談義を、元のような恨めしげな、キ印《じるし》らしい語調で結んだのであった。しか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ともに生まれ、その煙とともに散り失せ飛び去ってゆく歌の一つであった。トロミエスの
長談義に答えて皆が歌ったその歌は次のようなものだった。
ばかな長老さんたちは....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
社会を批判して書いたのであるという事を認めなければならんのであります。 下手の
長談義で余り長くなりますから、これまでに致して置きます。 (明治四十一年四月)....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
、小言をいうときでも内弟子時分のような、サラリとした小言はいってくれずいたずらに
長談義のようなへんにネチネチした悪意のうかがわれるお説教ばかり聞かされた。しっか....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
しずめ北廓《なか》だが、手前と銭は敵同士、やっぱり山谷の伯父貴の家でお膳の向うで
長談義に痺《しび》れを切らしたとしか思えねえじゃねえか、え、こう、勘。こんな具合....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
るかその説明を聞《きい》て口に入れるがいい」と随分無理な御注文。客の小山も主人の
長談義を聞き飽《あ》きたりと見え食事の済むが否《いな》や急に暇《いとま》を告げて....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
されません。男子の遊び事は多く自分一人の楽しみになって困ります」と頻《しきり》に
長談義をなしけるに坐中より一人進み出で「中川さん、銃猟家先生のように自分で大金を....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「どなたか……お客間に?」 「先刻から通って、木村助九郎が挨拶に出ておるが、あの
長談義には閉口なのだ。殊に、坊主と兵法の議論などは参るからな」 「ではいつもの、....
「昆布とろ」より 著者:北大路魯山人
鑑定ができるようでなくては、料理はできないと言うことにもなるのである。 さて、
長談義をこのくらいに止めて、いよいよ昆布とろの製法に取りかかろう。まず最初上等の....
「それから」より 著者:夏目漱石
けであった。が代助はそれを、始めて聞くと同程度の注意を払って聞いていた。 父の
長談義のうちに、代助は二三の新しい点も認めた。その一つは、御前は一体これからさき....