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「長講〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長講の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、変な男だと見るには充分です。 そのうちに一席が済んで、つまりこの講釈師は、長講二席のうちの前講一席が済んで、暫く高座が空虚になった時分、変な男が、チラリと....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
んな風になったものを今更と云ってもうたずねさせなかった。それだもんで後白河法皇の長講堂の過去帳にも義王義女仏|閉等のが尊霊と一所に書き入れられたと云うことである....
貞操問答」より 著者:菊池寛
新子は内訳は見なかったが、合計は二十三円五十銭だった。 「お母さまにいうと、また長講一席よ。貴女から、話してほしいの。」 新子は、しばらくの間だまってしまった....
雪の宿り」より 著者:神西清
)御所を打囲まれた折節、兵火の余烟を遁れんものとその近辺の卿相雲客、或いは六条の長講堂、或いは土御門の三宝院へ資財を持運ばれた由が、載せてございますが、いざそれ....
南国太平記」より 著者:直木三十五
笑いながら、走った。 寄席の、軒下に 一世一代此の世の名残り、桃牛舎南玉、長講二席相勤候 と、天地紅の、びらが、貼ってあった。中へ入ると、汚い敷物の上....
魔都」より 著者:久生十蘭
らしく一体何をいい出そうというのであろう。 第七回 二十二、真名古長講の事 並に獅子頭のパイプの事 夕刊の情報欄にたった数行で片付....
夜光虫」より 著者:織田作之助
ににやっとえくぼを浮べながら、ペッと唾を吐き捨てると、 「そやなア。この演説屋の長講一席に敬意を表することにしようか。だいいち、おれは人をあっと云わせることは好....
円太郎馬車」より 著者:正岡容
獄所へ余興に行ってきちまったンだ。しかもそんな囚人たちを前にして、泥棒の落語をば長講熱演してきたなんて。 「ヤだヤだ師匠。道理で養老院だてのに若えおッかねえ野郎....
十五年」より 著者:山本実彦
は滞日中、東京帝大の特別講演をはじめ、その他京都、大阪、神戸、仙台、福岡で画期的長講演をして、至るところ、偉人としての風貌を慕われた。そして、帝室の御殊遇を始め....
食道楽」より 著者:村井弦斎
《かじゅ》の培養に重きを置かないのは遺憾千万《いかんせんばん》です」とまたしても長講釈。大原は最早《もはや》御馳走の出でざるを見て「中川君、これでモーお終《しま....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
かも、歴史に誤謬はあろうと、山容水態はまちがいない実景をいちいち指さして談古嶺の長講一席の後、 「さ、どうぞ、お茶でも」と見事に結ぶ。そして、女たちに、床几を崖....
古い暦」より 著者:長谷川時雨
死などということを、考えもしなかったのは我ながら不覚だった。去年朝日講堂で、あの長講朗読にもちっとも老いを見せないで、しかもお帰りのおり、差上げた花束を侍者《じ....