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長針
「長針〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長針の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
かしそれには、ただ針をぐるぐる廻しさえすればよいのです。八時――九時――それから
長針を六時の所にさえ置けば……つまり、その八、九、六ですべてが終ってしまうのです....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
から手を入れて螺旋をかけるのか解らないが、旧式な唐草模様の付いた、物々しい恰好の
長針と短針が、六時四分を指し示しつつ、カックカックと巨大な真鍮の振子球を揺り動か....
「継子」より 著者:夢野久作
ので、思いきってその時計の横のスイッチを捻って、白い文字板の二時十分を指している
長針と短針をチラリと見ると直ぐにまた、消してしまった。するとその時に二階の階段の....
「私の覚え書」より 著者:宮本百合子
きっちり十二時三分過ぎを示している。真白い面に鮮やかな黒字で書かれた数字や、短針
長針が、狭い角度で互に開いていた形が、奇妙にはっきり印象に遺った。驚いて、一寸ぼ....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
に、それを棒にかけて、かつがせました。絶えず時計がチクタク音を立てるのと、時計の
長針が動いているのを見て、皇帝は大へん驚きました。この国の人たちは、私たちより目....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
って置いたのだ。所で、君の偽造不在証明を分解しよう。まず柳江の書斎にある柱時計の
長針と短針とに、安全剃刀の刃を一定の位置に貼り付けて置いたのだ。それから、時計の....
「千世子」より 著者:宮本百合子
わせる音をたてて世の中の「時」のたつのをおどす様に人間共にしらせて居るのが役目の
長針と短針とは短針は四時のところを
長針はまんなかをずっーと越して居た。 「もう....
「怪しの館」より 著者:国枝史郎
聞こえる。カチ、カチ、カチ、……カチ、カチ、カチ! ――セコンドを刻む音である。
長針と短針とが矢のように、白い平盤の表面に、矩形をなして突き出ている。その周囲を....
「水魔」より 著者:田中貢太郎
いて往くのに注意したり、入口の青い帷を開けて入って来る客に注意したりした。時計の
長針は十時の処を指していた。 ……もうあと十分だぞ、やって来るかなあ、と、彼は....