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「門出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

門出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
て、ぼくたち二人は、飛行艇にのりこんで出発した。ははははは、すばらしい冒険旅行の門出である。 飛行艇は、すばらしいね。「すばらしいね」というのは、ぼくやサムの....
蠅男」より 著者:海野十三
発車である。見送りの人たちは、いいあわせたように両手をあげて、二人の新しい生活の門出に万歳をとなえた。 「帆村探偵、ばんざーい」 「花嫁糸子さん、ばんざーい」 ....
寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
としても、どうして傷付いたこの心が救われよう。 鳩野君。僕は、僕のこの暗い旅の門出が、愛する春夫と二人であることに、せめてもの喜びを抱いて行こう。 では、左....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
が撃たれたと聞くと、せめて父が討死せしところを見ばやと、馬を返す所を、青木所左衛門出で合い、「音に聞えし真柄殿、何処へ行き給うぞや、引返し勝負あれ」と呼びければ....
海底都市」より 著者:海野十三
、僕にきせた潜航服をもう一度めんみつに点検して、異常のないのをたしかめた後、僕に門出《かどで》の祝福《しゅくふく》をのべてくれた。 「じゃあ、行ってくるよ」 「....
薬草取」より 著者:泉鏡花
いて岩角に隠れて、それなりけりというので、さてはと、それからは私がその娘に出逢う門出だった誕生日に、鈴見の橋の上まで来ては、こちらを拝んで帰り帰りしたですが、母....
河霧」より 著者:国木田独歩
であった。 その時かれは二十二歳であったが、郷党みな彼が前途の成功を卜してその門出を祝した。 『大いなる事業』ちょう言葉の宮の壮麗しき台を金色の霧の裡に描いて....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
かに見ぬ恋に憧れる身となり、はるばるウオルムスの城に赴いたのである。しかし、その門出に、悪しき予占ありといって止められたのであったが、思えばそれは、やがて起る悲....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
国の空はよく晴れて朝陽がキラキラと輝いている。椰子の葉隠れに啼いている鳥も今日の門出を祝うようだ。一台の自動車が見物を分けて静かに前へ辷り出た。車内にはラシイヌ....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
けるとしようかい』 (源右衛門行きかける。おさき留める) おさき『行きなさるなら門出の仕度。此の世のお礼やら、あの世のお頼みやら、仏様にお燈明なとあかあかあげて....
旅への誘い」より 著者:織田作之助
ざいます。」 と、道子は名乗りたかった。けれど、 「いや、神聖な男の方の世界の門出を汚してはならない!」 という想いが、いきなり道子の足をすくった、道子は思....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ても称讃されても藪睨みの感嘆や色盲的の称讃では甘受する事が出来ないで、先ず出発の門出からして不満足を感ぜざるを得なかった。 加之ならず、初めは覇心欝勃として直....
火夫」より 著者:カフカフランツ
うに。つまり、当をえないところで余計な節約をしていたわけだ。今、これからの人生の門出にあたっては清潔な身なりで登場すべきところを、汚れたシャツを着た姿を見せなけ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
敷いて屍体を載せ、その屍体の上へ白い布片を被せた儘で人が荷って行くんです。葬式の門出をしますにも今日死んだからすぐに明日出すという訳に行きませぬ。ことによると出....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
、つどい集まる人々や、恋の自由のそのために、倒るるものの守護者となり、いざ解放の門出して、空中征服しようわいな」 二階の青年は大声で「美いところ! 」と叫ぶ。....