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「門閥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

門閥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、父さんが、それだ、と難癖を附けちゃ破談だ。 君の一家は、およそどのくらいな御門閥かは知らん。河野から縁談を申懸けられる天下の婦人は、いずれも恥辱を蒙るようで....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
々として、其の論旨は肯綮に当って居ると思う。 思うに尊氏はその所謂棟梁である。門閥に於ては源氏の正統であり、北条氏でさえ之と婚姻を結ぶのを名誉と考えた程の名家....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
在職の当時に退けられた人材はまたそれぞれの閑却された位置から身を起こしつつある。門閥と兵力とにすぐれた会津藩主松平｜容保は、京都守護職の重大な任務を帯びて、新た....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことのできた水戸の天狗連の話にもあらわれている。その侍は水戸家に仕えた大津地方の門閥家で、藤田小四郎らの筑波組と一致の行動は執らなかったが、天狗残党の首領として....
「足迹」より 著者:徳田秋声
なことばかり思っているで。」と、伯母は冷笑った。 母親と伯母のあいだには、また門閥の話が出た。田舎にいる父親が、まだ得心していなかったので、籍を送らずにおいた....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
正の末である。一夜に二件、人間二人、もの凄い異状が起った。 その一人は、近国の門閥家で、地方的に名望権威があって、我が儘の出来る旦那方。人に、鳥博士と称えられ....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
張りて、頬に肥肉つき、顔｜丸く、色の黒き少年なりき。腕力もあり、年紀も長けたり、門閥も貴ければ、近隣の少年等みな国麿に従いぬ。 厚紙もて烏帽子を作りて被り、払....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
的紳士が、因ってもって身の金箔とする処の知事の君をも呼棄てにしかねはせぬ。一国の門閥、先代があまねく徳を布いた上に、経済の道｜宜しきを得たので、今も内福の聞えの....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
。珠太郎は二十歳の青年で、尾張家｜御用達の大町人、清洲越十人衆の一人として、富と門閥とを誇っている、丸田屋儀右衛門の長男であった。 お小夜はというに十数日前か....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
役者里虹と道ならぬ褄を重ねたのである。薄雪の方は、嵯峨二位卿の息女であり、一方は門閥もなく、七両の下廻りから叩き上げた千両役者なのであるが、ついにその二人は、島....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
望もしなかった。それは彼が天才の上に、一個文字通りの近代人だからで、真の芸術には門閥はないと、固く信じているからであった。 とはいえ彼とて人間であり、殊には烈....
「明治劇談　ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
績を収めた。 そのなかでも最も好評を博したのは、中村芝子丸の鬼一法眼であった。門閥のない彼がこの大役をうけ取ったのは、一座がほんとうの子供ぞろいで、鬼一のよう....
「今日になるまで」より 著者:上村松園
、「行って参ります」と言って、帰って来ると「お母さん只今」と真先に挨拶をします。門閥も背景もない私が真の独立独歩で芸術に精進することが出来ましたのは、全く母が葉....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
育てる。 その子が懐疑だ。 ここにはそんな事はない。殿様の古いお国には、 二通の門閥が出来て、 それが玉座を支えている。 それは聖者と騎士なのだ。 この方々がど....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
である。そのために、朝廷を上にいただいて形づくられていた藤原氏や村上源氏の数多い門閥の集団、つまり京都の文化圏を保ってきた公家の社会が、その存立の基礎に不安を感....