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「開け閉て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

開け閉ての前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三狂人」より 著者:大阪圭吉
ま丸くなって病舎の方へ駈け込んで行った。 ガラガラ……バタンバタン……暫く扉を開け閉てする音が聞えていたが、やがて悲しげな顫える声が「……せ、せんせいィ……大....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
垣は、早く朽崩れたから杭もないのに、縁側の片隅に、がたがただけれども、南瓜の蔓が開け閉てする、その木戸が一つ附いていて、前長屋総体と区切があるから、およそ一百坪....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
で……」 「貸家ですか。そこはJさんが雇い婆さんに一週間一ポンドずつやって、窓の開け閉てをさせていたんですがね。もういけませんよ」 「いけない。なぜだね」 「そ....
白光」より 著者:井上紅梅
「そうだ。あの山に行こう」 彼はこう決して打ちしおれて出て行った。幾度も門を開け閉てする音がしたあとで、門の中はひっそりとしてそよとの声もない。燈火は一しき....
健康三題」より 著者:岡本かの子
二十五日に此の宿へ仕事をしに来て湯に入る暇も無く強引にペンを走らせている。障子の開け閉てにその娘が欄干に凭れて中庭越しにこっちの部屋を伏目で眺めて居る姿が無意識....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
と、女が立ち上った。細い身体が煙のように揺れたかとおもうと、枕頭の障子を音もなく開け閉てして、そのまま縁側へ消えてしまった。出がけに伝二郎を返り見て、にっと笑っ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ていた。足の運びにも注意して、ミシリともせぬほど、それは密かなものだったが、戸の開け閉てに入って来るかすかな風は、暖簾をかけてある板の間を通って、ここの風車の糸....