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「開帳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

開帳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は滅法界にはやり出したもんだ。おれもこのあいだ行って見てびっくりしたよ。まるで御開帳のような騒ぎだ」 「あたしもこのあいだ御参詣に行っておどろきました。神様もは....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ましたが、本郷湯島の天神の社殿改築が落成して、正月二十五日の御縁日から十六日間お開帳というので、参詣人がなかなか多い。奉納の生《いき》人形や細工物もいろいろあり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
出しながら、ぽつぽつお話をしましょう」 天保十二年の三月二十八日から浅草観音の開帳が始まった。いわゆる居開帳であるが、名に負う浅草の観世音であるから、日々の参....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
知れませんと、前提をして老人は語る。 「今でも無いことはありませんが、昔は祭礼や開帳には造り物が出来たものです。殊にお開帳には必ず種々の造り物が出来て、それが一....
流線間諜」より 著者:海野十三
やがて送風機の音が止った。そして正面の鉄扉が弾かれたようにパッと開くと、まるで開帳された厨子の中の仏さまのように、覆面の首領が突っ立っていた。その手にはコルト....
黒百合」より 著者:泉鏡花
音の仏像一体。 「これには弱ったんだ、清全寺ッて言う巨寺の秘仏だっさ。去年の夏頃開帳があって、これを何だ、本堂の真中へ持出して大変な騒ぎを遣るんだ。加賀からも、....
三甚内」より 著者:国枝史郎
。が、別に嬉しくもない」 赤坂溜他の浪宅で、剣道を弟子に教えたり、博徒と博奕を開帳したり、飯より好きな辻斬りをしたり、よりより集まって来た旧手下どもと大名屋敷....
剣侠」より 著者:国枝史郎
るに違えねえと、こうあっしは思うんで……と、能書はこのくらいにしておき、いよいよ開帳はじまりはじまり……さあさあお前達手伝ってくれ」と、その時まで喋舌る八五郎の....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
一 文政四年の四月は相州江の島弁財天の開帳で、島は勿論、藤沢から片瀬にかよう路々もおびただしい繁昌を見せていた。 そ....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
の出代りにも長年して、女房のお常にも娘のお熊にも可愛がられていた。時々に芝居やお開帳のお供にも連れて行かれていた。 お菊は一旦自分の部屋へ退ったが、何だか落付....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
松の事だろうか……」 ――金石の湊、宮の腰の浜へ上って、北海の鮹と烏賊と蛤が、開帳まいりに、ここへ出て来たという、滑稽な昔話がある―― 人待石に憩んだ時、道....
三枚続」より 著者:泉鏡花
を持込んだって気に向かなけりゃお断り申すんだぜ、憚んながらこの稲荷はな、寄席へ出開帳はしねえんだ、あばよ、一昨日来い、とフイと通過ぎたことがあるから、坊主が憎け....
迷信解」より 著者:井上円了
箪笥の引き出しより十円紙幣一枚をぬすみ取り、なにくわぬ顔して、深川区成田山不動の開帳に参詣し、『不動様、大日様、どうぞ泥棒したことの知れませぬように』と一心に祈....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
が、世に知られないのは穂高の幸か、空海も、播隆(槍ヶ岳の開山和尚)も、都合よく御開帳に出っくわせなかったろう、とこしなえにこのままの姿で置きたいものだ、とかくに....
石をのせた車」より 著者:小川未明
じいさんは、つえによりかかってあたりを見まわしていましたが、 「あすは、お寺のお開帳で、どんなにかこの辺は人通りの多いことだろう。お天気であってくれればいいが。....