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開店
「開店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
開店の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
に、日章旗《にっしょうき》を交叉《こうさ》した間に勘亭流《かんていりゅう》で「祝
開店、佐渡屋さん」と書いたびらをつるして隠してあるような六畳の部屋だった。建てつ....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
るように、この部屋だけ特別に洋室にしたのよ。今はオフリミットになっちゃったけど、
開店当時は随分外人も来たわよ。いい子もわりと揃えてたのよ」 「京都には女の子つき....
「競馬」より 著者:織田作之助
ら四条通の酒場も荒し廻ったに違いないと、やはり気になり、交潤社の名を持ち出すと、
開店当時入口の大|硝子《ガラス》を割って以来行ったことはないがと笑って、しかしあ....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
と店も銭湯の真向いに借りるだけの心くばりも柳吉はしたので、蝶子はしきりに感心し、
開店の前日朋輩のヤトナ達が祝いの柱時計をもってやって来ると、「おいでやす」声の張....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
すでに芽も青々と出ているし、風呂二つも今明日より入れるそうだし、髪床も数日うちに
開店のよし。 ◯附近に焼夷弾の筒が十数本、一邸内に固まっているところを見せて貰い....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
やがて振り返るや私の肩を叩きながら元気よく叫んだ。 「君、屋上へ行こう」 もう
開店時間に間もないと見えて、どの売場でも何時の間にか出勤した大勢の店員や売子達が....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
らモラトリアムが施行された。鼎造の遣り繰りの相手になっていた銀行は休業したまま再
開店は覚束ないと噂された。 「復一君の研究費を何とか節約してもらえんかね、とさす....
「わが町」より 著者:織田作之助
3 高津神社坂下の小さな店で剃刀屋を始めたが、はやらなかった。東西屋を雇って
開店した朝、蝶子は向う鉢巻きでもしたい気持で店の間に坐っていた。午頃、 「さっぱ....
「一坪館」より 著者:海野十三
。そしてそれは、表通りに棒をたてて、その上にはりつけることにした。“この奥に最新
開店の花やがございます。どうぞちょっとお立より下さいまし”と、案内の文句がかいて....
「金属人間」より 著者:海野十三
話のたねにちょいとみてもらおう」 などと寄ってくる。 そのおかげで雨谷君は、
開店第一日には純所得《じゅんしょとく》として金二百八十円をもうけ、二日目には金三....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ていれば日常生活だけは何とかやって行けるものであるらしい。貧乏人のためには質屋が
開店するようなものだろう。したがって私は毎日僧帽弁ばかり気にして暮してはいない。....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
った、……むむむむ疝気寸白は厭わぬが、愚鈍を根切りの薬はないか。 ここに、牛豚
開店と見ゆる。見世ものではない。こりゃ牛鋪じゃ。が、店を開くは、さてめでたいぞ。....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
れど、でも使うのはいやだし……)と、迷っていた。 準之助氏は、もし都合がつけば
開店の景気を見に来るといっていたが、とうとう来ず、九時近くになって、電話がかかっ....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
変わった悪党だわえ。よしよし面白い面白い、ひとつこいつの手に従いて、殺人請負業を
開店いてやろう。天変地妖相続き、人心恟々天下騒然、食える野郎と食えぬ野郎と、変に....
「神経」より 著者:織田作之助
元の喫茶をはじめるところまで漕ぎつけましてん。今普請してる最中でっけど、中頃には
開店させて貰いま」 そして、
開店の日はぜひ招待したいから、住所を知らせてくれと....