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「開悟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

開悟の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
て、一生食うに困らず、葬礼、法事、会式に専念して、作善の道を講ずるでもなく、転迷開悟を勧めるでもなく、真宗以外におおぴらで肉食妻帯する者はなかったが、だいこく、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
まねく内外の沙門と異学の徒を集め、かの比丘を請《しょう》じて説法せしめると、一同開悟せぬはなかった。さて説法所の前に七つの馬を繋ぎ、馬は浮流草を嗜《この》めばと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
り、薪を売って母を養っていたことから、ふとお客様が金剛経を誦《じゅ》するを聞いて開悟し、黄梅の五祖|弘忍大師《こうにんだいし》のところへ行って米を舂《つ》いて允....
連環記」より 著者:幸田露伴
る人というものは、多くは人生の磋躓にあったり、失敗窮困に陥ったりして、そして一旦開悟して頭を回らして今まで歩を進めた路とは反対の路へ歩むものであるが、保胤には然....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
でかれの経歴には、幸か不幸か、この盲人の教訓のごときものを欠いていた。そのために開悟の機会を失ったかれは、誰からも生活に必要な智慧を授けられずに大事な時を無為に....
雪柳」より 著者:泉鏡花
渇仰の大、大師、弘法様が幻に影向あった。灸点の法を、その以心伝教で会得した。一念開悟、生命の活法を獲受して、以来、その法をもって、遍く諸人に施して、万病を治する....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ているその信念は、その折ふと心にひらめいた彼の悟道だったにちがいない。武蔵にこの開悟を与えたことに依って、一乗寺下り松の果し合いはただの意趣喧嘩とはちがう一つの....