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「開扉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

開扉の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
会始まっての非行を演じた為、市議動坂三郎氏より痛烈なる指弾を受け、市長金庫の立会開扉を求められたが、傲岸なる市長は之をも拒絶した。併し市長が己が醜跡を蔽い難きを....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ふるって立ちあがった。そして漂流器を少佐にかぶせた。それから操縦室の床にある自動開扉の釦をおして、床がぽっかりと穴があくと、その中へ少佐の身体を押しこんだ。 ....
地球要塞」より 著者:海野十三
の空気が、どっとはいって来て、下顎《したあご》から顔面をなでて、流れだした。 「開扉《かいひ》します」 オルガ姫が叫んだ。 外被《がいひ》が開いた。私の目に....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
とばかりにこうして昇降機上の人となってきた六階の六三七号室である。 ノック。開扉。侵入。来意。 『どうぞちょっとお待ち下さい。いまちょうどひげを剃っておりま....
未来の天才」より 著者:豊島与志雄
すかに聞えた。しめたなと思って、そっと門の戸に手をかけると、少し開いた。玄関には開扉《ひらき》が寄せてあったが、まだ締りはしてない様子だ。丁度いいと思って、いき....
反抗」より 著者:豊島与志雄
緒に云った。 「汚い家よ。」 路次の奥に、駄菓子屋の裏口と思われる辺に、一枚の開扉《ひらき》があって、外から海老錠《えびじょう》がかかっていた。お清は帯の間か....
神棚」より 著者:豊島与志雄
ほらとまだ人通りがしていた。困ったなと思ってると、池部が勝手口の路次を見付けた。開扉《ひらき》には締りがしてなかった。俺達は泥坊のようにそっと忍び込んだ。つき当....
狐火」より 著者:豊島与志雄
ランプがぼーっとともっていた。平兵衛は婆さんに云いつけて、豆ランプを消させ仏壇の開扉を閉めさした。そして彼へしきりに酒を勧めながら、町へ行ってる息子にはまだ大勢....
霊感」より 著者:豊島与志雄
稲荷さんは、新たに祭り直されました。A女は無理に頼まれ、名前は匿して、古い御堂の開扉の役をしましたが、中を調べてみますと、それは珍らしく、女夫稲荷だったのです。....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
いをもってこのみほとけをおまつりして参りました。すなわち毎年四月一日から八日まで開扉して店でお祭りし、来店されたお客様にも拝んで頂いています。かように魂のこもっ....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
和尚が化笑を唐突に遣ったから、私は肩をすぼめて、山門を出た。 何と、こんな中へ開扉が頼まれますものですか。 なお驚いたのは、前刻の爺さんが同じ処で、まだ熟と....
牢獄の半日」より 著者:葉山嘉樹
吐く。 昼過――監獄の飯は早いのだ――強震あり。全被告、声を合せ、涙を垂れて、開扉を頼んだが、看守はいつも頻繁に巡るのに、今は更に姿を見せない。私は扉に打つか....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
事に蔵ってあるとのことであった。その後この薬師像を本尊とする御堂もでき、御廚子を開扉してもらって静かに拝むことができるようになった。御燈明の光に斜め下から照らさ....
落日の光景」より 著者:外村繁
を下し、煙草を取り出して、火をつける。 妻が入っている照射室の扉には、「照射中開扉厳禁」という札が掛っている。私の場合には、亜鉛板を口に含み、石膏のマスクをつ....