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開眼
「開眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
開眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
老爺と同じように慌《あわ》てました。 「この男をこうしておくのが癪にさわるんだ、
開眼導師《かいげんどうし》には、水戸の山崎譲ではちっと不足かも知れねえ」 濡ら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
これから錫杖《しゃくじょう》の頭と、六大《ろくだい》の環《かん》を刻めば、あとは
開眼《かいげん》じゃ」 「方丈様、どこへこの地蔵様をお立てなさるだね」 「うむ、....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
いう矛盾だ。今日の改革振りには、こうした根本的矛盾が一貫していることは、もう少し
開眼注目されるべきではないかと、私は思う。少なくとも、二・二六事件の結果、諸般の....
「死者の書」より 著者:折口信夫
、益々脅迫感を強める方にばかりはたらいた。今年五月にもなれば、東大寺の四天王像の
開眼が行われる筈で、奈良の都の貴族たちには、すでに寺から内見を願って来て居た。そ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
はあるまいがや、ややお婆さん。 主は気が長いで、大方何じゃろうぞいの、地蔵様|
開眼が済んでから、杖を突張って参らしゃます心じゃろが、お互に年紀じゃぞや。今の時....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
ばならぬ。気づくと申しますのは信心の目を見開いた。あるいは仏の目を開いたいわゆる
開眼であります。そのときその人間は仏さまであります。それが私の信仰であります。 ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
りする降誕仏は大内青圃氏に託して製作したものです。故渡辺海旭師にお願いして厳粛に
開眼の式を行い、供養をしました。供養の時には製作者青圃氏と令兄青坡氏、相馬家一同....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
こういう印象を頭にこびりつかせていたのだが、もしも、わたしの人間性に対する最初の
開眼が若い兵士などによってなされ、栄誉と殺戮のために心を燃え立たせるとしたら、わ....
「序に代えて人生観上の自然主義を論ず」より 著者:島村抱月
観念でやっていることが多い。けれどもそれは盲目の道徳、醒めない道徳たるに過ぎぬ。
開眼して見れば、顔を出して来るものは神でも仏でもなくして自己である。だから自己が....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
》かれるのだった。 私の話術は、師父たる先代円馬が手ほどきで、ついでこのE師に
開眼させてもらったもの。E師は私の母校たるK中学の英語教師から講談師に転身したの....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
た。文芸講談の大谷内越山翁に師事して、その独演会の前講を演じさせてもらい、話道の
開眼をさせていただいたのも、この前後である。もちろん、私は翁の前講を無料で勉強さ....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
曲も神話も皆インドのものであります。これが多くいま残っているのであります。大仏の
開眼供養の大法会に殊更に作った太平楽というものもいま宮中に残っている。西暦七百年....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
らぬ。というのはその人達から上げて貰った金で拵えたからで、ある日その三台の仏像を
開眼供養するために例のごとく説教しました。私はカルカッタでもボンベイでも到る所で....
「茶美生活」より 著者:北大路魯山人
し、終に古人に学ぶところ多しと、われを捨て茶事の功徳にぬかずくまでに至ってこそ、
開眼の念願は達し得られるのである。 にもかかわらず、この軌道の上に一念を任さん....
「法然行伝」より 著者:中里介山
の為にとて上人の像をうつして法然に差上げた。法然がその志に感心して自からその像に
開眼《かいげん》してくれた。法然が往生の後はその像を生身の思いで朝夕帰依渇仰して....