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開鑿
「開鑿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
開鑿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
、羅漢寺の宿坊に宿《とま》りながら、山国川に添うた村々を勧化《かんげ》して、隧道
開鑿《ずいどうかいさく》の大業の寄進を求めた。 が、何人《なんびと》もこの風来....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
った吉野川は昔は大阪の裏を流れておって人民を艱《なや》ましたのを、堺と住吉の間に
開鑿《かいさく》しまして、それがために大和川の水害というものがなくなって、何十ヵ....
「わが町」より 著者:織田作之助
いバギオに避暑都市を開いて、兵舎を建築する計画の附帯事業として、ベンゲット道路の
開鑿は、比島領有後の合衆国の施政に欠くことの出来ないものであった。 工事監督が....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
意味を通わせた。大岡川の川尻から増徳院わきへかけて、長さ五百八十間ばかりの堀川の
開鑿も始まったことを語った。その波止場の位置まで行くと、海から吹いて来る風からし....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の休み茶屋が見えるところまで行くと、賤母の森林地帯に沿うて河づたいに新しい県道を
開鑿しようとする工事も始まっているころであった。遠くの方で岩壁を爆破させる火薬の....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
まで行って、アヴィニオンヌからノールーズの岩まで行った。ノールーズにはこの運河の
開鑿者であるリケの記念碑が、大西洋に注ぐ水と地中海に落ちる水とが分かれる分水嶺の....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
べきではありますまいか。そうして緩々その間に、壊れた地下道を修繕するもよし、新に
開鑿するもよし、手段はいくらもございます。その上で地下へ参ったなら、成功すること....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
やはり松並木の土手である。旧藩時代のさる名高い土木家が、北山の水を町にひくために
開鑿した水路だそうだが、いつも探さ一二尺ほどの清冽な水が、かなりな速度で、白砂の....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
判決を得て、水の尾村では近く、柳沼の水を水不足の沢谷郷方面へも供給すべく、水路の
開鑿工事を行う予定だということであった。 スパセニアが投身自殺を遂げた最後の日....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。 南米が近年にわかに発展するに至りしは、欧米各国が資本を投じて、天賦の富源を
開鑿せるによる。しかして、商業の全権はドイツ人に占有せられんとする勢いなるも、婦....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
のうちにも、事変以来復活の道を辿りだしたものが少なくない。また、新しく採鉱坑道の
開鑿に着手された鉱山も、もちろん多いことだろう。この銀山駅の索道を一例とするまで....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
火星の人は地質的困難に打勝ために赤道直下の砂漠地帯に北極と南極とから二条の運河を
開鑿して、雪溶けの水を、砂漠に流し込んでいる。この大きな土木工事には、さすがの霊....
「わが町」より 著者:織田作之助
マニラをバギオに結ぶベンゲット道路のうち、タグパン・バギオ山頂間八十|粁の
開鑿は、工事監督のケノン少佐が開通式と同時に将軍になったというくらいの難工事で、....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
りして、盛に呶鳴った。オーイと幽かな返事が来る。小黒部鉱山の発展に連れて、新道が
開鑿されたものであろうと想う。寂莫無人の境を想像して、私達の胸に秘められた荒らか....
「針木峠の林道 」より 著者:木暮理太郎
針木峠は人も知る如く、明治九年に新道が
開鑿され、数年の後にそれが再び破壊されてしまってからは、籠川の河原や雪渓を辿るこ....