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開門
「開門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
開門の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
って、お取り調べをうけているはずじゃ。伝六、大声で呼びたてろッ」 「よしきた。ご
開門を願います。江戸よりの早駕籠でござります。この木戸、おあけ願いまする!」 「....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
備その他ぬかりのない旨、ご言上が終わると、 「お成りイ――」 の声があって、ご
開門と同時にお出ましがかっきり明け七ツ。冬の朝の七ツ刻《どき》ですから、ようやく....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
呼び叫びました。 「早乙女主水之介、直参旗本の格式以て罷《まか》りこした。早々に
開門せい!」 だのに、答えがないのです。 とみるや、ひらり一|蹴《しゅう》!....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の通行堅くお差止めの事と書いてあるのです。無論その表書き通りであったら、たやすく
開門させることは困難であろうと思われたのに、しかし退屈男は、まるでその制札なぞ歯....
「明暗」より 著者:夏目漱石
否応《いやおう》なしに津田を追い出すだけの武器をまだ造り上げていなかった。向うに
開門を逼《せま》るよりほかに何の手段も講じ得ない境遇にある現在の彼女は、結果から....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
を開け』と武士が呼ぶところでも『門を開け』では強味がないと云うので、色々考えて『
開門』と致しました。この「耳なし芳一」を書いています時の事でした。日が暮れてもラ....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
ぬうちに、再び巣鴨へやられた時のことだ。巣鴨のあの鬼ヶ島の城門を、護送の看守が「
開門!」と呼ばわって厚い鉄板ばかりの戸を開かせて、敷石の上をガラガラッと馬車を乗....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
「はっ」と云って式体したが、「たとえいかなるご仁に致せ、刻限過ぎにござりますれば
開門いたすことなりませぬ」 「ほほう、いかなる人といえども刻限過ぎにはこの小門を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら、今晩のところは、ひとつかんべんしてやって下さいという口上が出てこそはじめて、
開門を差許すべきもので、まだこの辺の程度で折れては、今後の見せしめのためにも悪い....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
それは再び閉ざされたに相違ない。してみれば、つい先刻その門を開いて閉ざした男は、
開門鉤《かいもんかぎ》ではなく一つの鍵《かぎ》を持っていたことは確かである。
....
「耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
寺の大門を外にしては、別に大きな門があったとは思わなかったので不思議に思った。「
開門!」と侍は呼ばわった――すると閂を抜く音がして、二人は這入って行った。二人は....
「壇ノ浦の鬼火」より 著者:下村千秋
なご門は、あみだ寺の山門よりほかにはないはずだが、と法師はひとり思いました。 「
開門。」 武士は、こう高らかにいいました。と、中でかんぬきをはずす音がして、大....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
べの筋あって南町奉行隠密まわり同心|税所邦之助《ざいしょくにのすけ》出張致した。
開門、かあいもうーん!」 奥と台所で同時に燈火《ともし》を吹き消した。 漆黒....
「日本民芸館について」より 著者:柳宗悦
駒場を駒沢と間違える運転手があるので御注意ください。毎日午前十時から午後四時まで
開門。ただし毎月曜日及び大祭日は休館。ちなみに観覧料は一人三十銭、学生は半額。終....
「三国志」より 著者:吉川英治
馬やら徒歩やら、押っとる得物も思い思いに我れおくれじと徐州城へ向って馳けた。 「
開門!
開門っ」 呂布は、城門の下に立つと、大声でどなった。 「戦場の劉使君よ....