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「閑暇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

閑暇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
居《い》るかえ」 さ「あゝ今二階で化粧《みじめえ》して居《お》りますの、どうせ閑暇《ひま》だが又|何時《いつ》口が掛るかも知れないから、湯に遣《や》って化粧《....
振動魔」より 著者:海野十三
一日だった。雪子夫人には、博士との間にどういうものか子種がなかった。それで多量の閑暇をもてあましたらしい夫人は、間もなく健康を恢復して更生の勢いものすごく社会の....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
た。「君は、どこへ逃げるのかい」 「あっしは、逃げたりなんぞ、するものか。今夜は閑暇になったもんだから、一つ市中へ出てみようと思うんで」 「ナニ、閑暇だから、市....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
兵糧の応援があった。米、菜の物、煮豆など余るくらい送ってくれた。降蔵らもにわかに閑暇になったから、火|焚きその他の用事を弁じ、米も洗えば醤油も各隊へ持ち運んだ。....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
は、身生の※忙に逐われて外国語を修むるのひまもなかりしが、昨年来予備となりて少し閑暇を得てければ、このおりにとまず英語に攻めかかれるなり。教師には手近の夫人|繁....
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
えるかもしれないが、もし、しばらく従来の先入観をおいて虚心に省察をめぐらすだけの閑暇を享有する読者であらば、この中におのずから多少の真の半面を含むことを承認され....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
は先ずその次である。但し堀江、猫実辺への遠出をすればこの上はないが、さるは充分に閑暇を得ての上のことだ。 鯊釣りは彼岸を待っての垂綸で、東京湾の鱚釣りは脚立に....
娯楽論」より 著者:戸坂潤
って有閑層での出来事であるというのが常識であるが、必ずしもそうばかりは云えない。閑暇やアンニュイが一種の文化的ポーズになる時は、それが他ならぬ有閑層のイデオロギ....
」より 著者:池谷信三郎
教えてあげるわ。――恋をしなさい。あなた方が恋をすれば、それこそ、あらゆる倦怠と閑暇を利用して、清らかに恋し合えるじゃないの。あらゆる悩みなんか、皆んなその中に....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
配流は日蓮の信仰を内面的に強靭にした。彼はあわただしい法戦の間に、昼夜唱題し得る閑暇を得たことを喜び、行住坐臥に法華経をよみ行ずること、人生の至悦であると帰依者....
貞操問答」より 著者:菊池寛
の、相手をしているなど、本当に夫人が好きなのであろうか。それとも、愛人がないので閑暇なんだろうか。どちらにしても、何だか少し気の毒のように思った。 しばらく見....
省察」より 著者:デカルトルネ
なるであろう。そこで、幸に今日、私の心は一切の憂いから放たれ、独り離れて、平穏な閑暇を得たから、いよいよ私は本気にかつ自由に私のもろもろの意見のこの全般的顛覆に....
平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
量も減じていようし、熊笹や雑木の勢いが夏期のように旺盛ではないし、人夫も比較的に閑暇であるから便利だというのである、余分の日子と防寒具の用意をして初冬に登るべき....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
サ府へ来て前大蔵大臣の別殿に住んで居りましたが、その時分には現任大蔵大臣も少しは閑暇でした。このお方は此家の尼僧の甥になるので、先に申したようにごく話も温和な方....
五重塔」より 著者:幸田露伴
それは表立って、老衲からではなく感応寺から沙汰をしましょう、ともかくも幸い今日は閑暇のあれば汝が作った雛形を見たし、案内してこれよりすぐに汝が家へ老衲を連れて行....