閑談[語句情報] » 閑談

「閑談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

閑談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
。」 「じゃおおかた、わたしは子供扱いにされているんだろう。」 二人は、こんな閑談をかわしながら、狭い往来をぶらぶら歩いて行った。歩くごとに、京の町の荒廃は、....
獄中生活」より 著者:堺利彦
。そうしているうちにある日教務所長の武田教誨師というが見えて、暫く予の房に入って閑談せられた。 それで予は書籍のことを訴えたれば、丁度そのとき、予は独房におか....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
紅茶の一杯を少年に与えて、自分はその一杯を啜《すす》りながら、この少年を相手に閑談を試みんとする。少年は、すすめられるままに推戴《おしいただ》いて、その紅茶の....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
とさえ私は思っている。かく雑然と書いていると長くなるので擱筆する。 画室の閑談 A 京都、島原に花魁がようやく余命を保っている。やがて島原が取....
連環記」より 著者:幸田露伴
云い方を仕合った結果は、書物の古話になってしまった。しかしそれも好かった、書生の閑談で事は終って了って、何等のいさくさも無く稜立つことも無く済んで了った。 但....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
稀れであります。 そこで炉辺が、この珍客を迎えて賑《にぎ》わいました。 炉辺閑談といううちに、ここへ集まる定連《じょうれん》のかおぶれを、ざっと記して置きま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
十四 白骨の温泉では、いたずら者の北原賢次が、例の炉辺閑談《ろへんかんだん》の間で、炉中に木の根を焚いて黍《きび》を煮ながら、一方では....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
同職(仮りに)とは相対して、酒をくみかわしながら、寝覚の床をつるべ落しにながめて閑談をはじめました。僧形の同職が先以《まずもっ》て言いけらく、 「いかがでござる....
明治三十二年頃」より 著者:寺田寅彦
虚子や碧梧桐を相手に色々批評したり、また同時に自分の描いておいた絵を見せたりして閑談に耽るのがあの頃の子規の一つの楽しみであったろうということも想像される。 ....
マルコポロから」より 著者:寺田寅彦
ら途中からは時々手帳へ覚え書きに書き止めておいた。その備忘録の中から少しばかりの閑談の種を拾い出してここに紹介してみようと思う。以下に挙げてある頁数は、エヴェリ....
剣侠」より 著者:国枝史郎
へ送った。――そんな気振など微塵もなく、嘉門は機嫌よく愛想笑いをして、多四郎との閑談にふけっていた。 処士とはいっても所の領主、松平|大和守には客分として、丁....
茶の本」より 著者:岡倉由三郎
あったのだと思われる。 この書は訳文からも知られるとおり、茶の会に関する種々の閑談やら感想やらを媒介として人道を語り老荘と禅那とを説き、ひいては芸術の鑑賞にも....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
。病気見舞を兼ねて久しぶりで尋ねると、思ったほどに衰れてもいなかったので、半日を閑談して夜るの九時頃となった。暇乞いして帰ろうとすると、停車場まで送ろうといって....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
がごとし。午前十時半、礼拝式あり。食堂に集まるもの百五十人、男女相半ばす。終日、閑談静読、遊戯を行わず、船内粛然たり。夜八時、また礼拝式あり。列するもの百三十人....
春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
ようとするのではない。「図書」という雑誌の性質に鑑み、此二人に関係ある書物に就て閑談を弄したいと思うのである。 私の家に子供の折から見慣れて居た二つの草双紙絵....