間の手[語句情報] » 間の手

「間の手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

間の手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
魔術」より 著者:芥川竜之介
人らしく、横柄《おうへい》にこう答えました。 「じゃ、何でも君に一任するから、世間の手品師《てじなし》などには出来そうもない、不思議な術を使って見せてくれ給え。....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
れは誰が捕《と》ってもよい。しかしその雁を捕ることはむずかしいことであります。人間の手に雁が十羽なり二十羽なり集まってあるならば、それに価値があります。すなわち....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
うことは先験的に結論することができる。何とならば神の物質に付与したこれらの力が人間の手段で滅亡させられたりまた創成されようとは考えられないからである。』四、五年....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
は……人間もばかになればなるものだ、つくづく呆れっちまった。どういうもんかな、世間の手前もよし、あれの仕合せにもなるし、向うでは懇望なのだから、残念だなあ」 ....
河口湖」より 著者:伊藤左千夫
当時そのままの石の原にかかった。千年の風雨も化力をくわうることができず、むろん人間の手もいらず、一|木一|草もおいたたぬ、ゴツゴツたる石の原を半里あまりあるいた....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
。もう二尺だけ手が長ければ腕金の錘りにとどいて腕金を起こすことができるのだが、人間の手がこの上二尺も長かったら、それは化物である。 しかし兎に角、問題は二尺の....
海底都市」より 著者:海野十三
そういうわけには違いないが、そんな誇大妄想《こだいもうそう》のような大工事が、人間の手でやれるかい」 「この棚工事は、この海底|都《と》が始まって以来の新しい種....
金属人間」より 著者:海野十三
検事は、顔をしかめて、博士を追う。 「生命と思考力とをもった特別の細胞が、人間の手でつくられようとしているのだ。もしこれに成功すれば、人間は神の子を作ること....
怪塔王」より 著者:海野十三
頭部もすっかり隠してしまうし、頭髪さえちゃんと生えているものだった。ちょうど、人間の手をすっかり隠してしまう手袋のような式に、喉のあたりから上をすっぽり包んでし....
紅玉」より 著者:泉鏡花
がわけを言って、その指環を返しますように申しますと、串戯らしく、いや、これは、人間の手を放れたもの、烏の嘴から受取ったのだから返されない。もっとも、烏にならば、....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
女は、白い両手で、確と紫の襟を圧えた。 「死骸になっての、空蝉の藻脱けた膚は、人間の手を離れて牛頭馬頭の腕に上下から掴まれる。や、そこを見せたい。その娘の仮髪ぢ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
の者が、方々に隠れている、その苧環の糸を引張ってさ、縁のあるものへ結びつけて、人間の手で網を張ろうという意でね、こうやって方々歩いている。何、私なんざ、ほんの手....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
この汽車だが……果しの知れない暗闇の広野――とてもその時の心持が、隅々まで人間の手の行届いた田圃とは思われない、野原か、底知れぬ穴の中途――その頼りなさも、....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
見返って、愕然とした様子です。…… ところで、何でも、その桜の枝と、瓢箪が、幇間の手に渡るのをきっかけに、おのおの賑やかなすて台辞で、しも手ですか、向って右へ....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
へ歩きだしたが、ピストルを取り返そうとして射ち倒されてしまった。ピストルは透明人間の手にわたったのである。二人の警官が、かけつけてきた。博士は用心ぶかく二人をな....