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「間の間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

間の間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
女だとすると、それは倉地の犬といってもよかった。そこに一人残された愛子……長い時間の間《あいだ》にどんな事でも起こり得ずにいるものか。そう気を回し出すと葉子は貞....
奈々子」より 著者:伊藤左千夫
必ず子どもはどうしたと尋ねるのが常であるのに、その日の午後は、どういうものか数時間の間子どもをたずねなかった。あとから思うと闇の夜に顔も見得ず別れてしまったよう....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
して争闘の状態におかれている。かかる僻事はあるべからざることだ。 どれ程長い時間の間に馴致されたことであるか分らない。然しながら人間の生活途上に於て女性は男性....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に向かって急いでいたとすれば、無限の昔から成立していたはずの宇宙は、その無限の時間の間に、既にこの状態に達していなければならないはずである。しかるに我々の日常の....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
の意を交換した事はない。 表面すこぶる穏やかに見えるおとよも、その心中には一分間の間も、省作の事に苦労の絶ゆることはない。これほどに底深く力強い思いの念力、そ....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
抹殺されてしまいます。従って殺害は同時になされた事になります。すると、短い停車時間の間で、殆ど同時に二人の人間をそれぞれ異った兇器で殺害するためには、犯人が二人....
自叙伝」より 著者:大杉栄
生徒が僕のほかはみな大人だったので、先生と生徒とはまるで友達づき合いだった。一時間の間膝にちゃんと手を置いて、不動の姿勢のまま瞬き一つせずに、先生の顔をにらめて....
獄中記」より 著者:大杉栄
取った。僕もそとへ出たたびに何かの本を差入れてやった。 男三郎は獄中の被告人仲間の間でもすこぶる不評判だった。典獄はじめいろんな役人どもにしきりに胡麻をすって....
続獄中記」より 著者:大杉栄
をして眉をぴりぴりさせた。そして誰も、その男の方をちょっと振りむいただけで、幾秒間の間でも直視しているものはなかった。 幾度懲罰を食っても この懲罰で思い出....
恐竜島」より 著者:海野十三
うならば……」 「うん」 ケンがひざをのり出した。 「僕、ラウダはあれから五年間の間に恐竜の性質を研究した事、キッドの船をこの洞窟の中の湖に発見したこと。船の....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
らして、一個のゴロツキとする直接の原因になりました。私共には、地方のあちこちの仲間の間まで歩きまわって、彼が金を集めているという話が聞こえました。やがてその次に....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ん中を通りぬけて行く。眼をあげて向うを見ると、この芝生のつきるところには、一、二間の間をおいて、幾本となく綺麗な桧が立ちならんでいて、そしてその直後に、例の赤煉....
歯車」より 著者:芥川竜之介
た。僕のここへ避難したのは五分もたたない前のことだった。しかしこのカッフェは短時間の間にすっかり容子を改めていた。就中僕を不快にしたのはマホガニイまがいの椅子や....
一寸怪」より 著者:泉鏡花
は椽側に何だか解らぬが動物の足跡が付いているが、それなんぞしらべて丁度障子の一小間の間を出入するほどな動物だろうという事だけは推測出来たが、誰しも、遂にその姿を....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
。 サルジニアは震駭して屈伏し二十八日午前二時休戦条約が成立した。 この二週間の間に墺軍に一打撃を与えサルジニア国を全く屈伏した作戦は今日の軍人の眼で見れば....