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間中
「間中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鼻」より 著者:芥川竜之介
》の中の飯へとどいてしまう。そこで内供は弟子の一人を膳の向うへ坐らせて、飯を食う
間中、広さ一寸長さ二尺ばかりの板で、鼻を持上げていて貰う事にした。しかしこうして....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
夫も口を噤《つぐ》んで、一しきりやめていた扇をまたも使い出しました。私の甥はその
間中|鉤《はり》にかかった鮠《はえ》も忘れるくらい、聞き耳を立てて居りましたが、....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
―と云っても差支《さしつか》えない。
そう云う次第だから、斉広は、登城している
間中、殆どその煙管を離した事がない。人と話しをしている時は勿論、独りでいる時でも....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
順序で起ったか、こう云う点になると、ほとんど、何一つはっきりしない。とにかくその
間中何小二は自分にまるで意味を成さない事を、気違いのような大声で喚《わめ》きなが....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
時の自分たちの鼓膜《こまく》を刺戟すべく、余りに深刻なものであった。だからその時
間中、倦怠《けんたい》に倦怠を重ねた自分たちの中には、無遠慮な欠伸《あくび》の声....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
出たので、いささか言が引立って、 「いいえ、実はその何でございまして。その、この
間中から、お嬢さんの御縁談がはじまっております、と聞きましたもんですから、」 ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
い球形の天体で、自軸のまわりに回転し、自分では光らず、他の光を借りている、また空
間中に静止してはいない、と説いている。彼は他の星にもまた生住者がいると考えた。物....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
万六千戸、戦災者約十一万、横浜十三万二千戸、戦災者約六十八万人と推定され、この期
間中に静岡、浜松にも相当被害あり、九州、四国、山陽方面にも戦略爆撃による被害があ....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
った馴染だから、ここへ寄った。 いいお天気で、からりと日が照っていたから、この
間中の湿気払いだと見えて、本堂も廊下も明っ放し……で誰も居ない。 座敷のここに....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
串戯ではなくってよ。貴郎が持って来て、あそこへ据えてから、玄関の方なんぞも、この
間中|種々な事を言ってるんですよ。 話声がするの、跫音が聞えるのって――大方女....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ニ私ノ体ヘ、『アグニ』トイウ印度ノ神ヲ乗リ移ラセマス。私ハソノ神ガ乗リ移ッテイル
間中、死ンダヨウニナッテイルノデス。デスカラドンナ事ガ起ルカ知リマセンガ、何デモ....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
の食卓に料理が十品くらい並んでいた。ほかに何もすることがないので、私の働いている
間中、晩飯のこしらえばかりやつていたのである。しかし、いつのまにか、だんだん品数....
「キド効果」より 著者:海野十三
ような鉛筆の走り書がしてあった。 「木戸博士から再三再四電話が懸ってくるので、時
間中ながら鳥渡お伝えする。曰く、大学の講義なんかいい加減にして早くこっちへ帰って....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
しますのは、中京辺りの大|店では、どこの店でも家宝とする立派な屏風を、祇園祭りの
間中店に飾ります。代々つづいている大きな老舗では、誠に立派な屏風を持っております....
「芙蓉の花にも似た美しい楊貴妃を」より 著者:上村松園
す。大きさは二枚折の少し大きな位で絹地を用います。 楊貴妃の服装についてはこの
間中博物館へ通っていろいろ古い参考品を出して頂いて見て来ました。日本で申せば天平....