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間半
「間半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間半の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
っさと別れて歩き出した。
玉蜀黍殻《とうきびがら》といたどりの茎で囲いをした二
間半四方ほどの小屋が、前のめりにかしいで、海月《くらげ》のような低い勾配《こうば....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
。東京の上野の森だと云うのもそれらしく見える。水のように澄みきった秋の空、日は一
間半ばかりの辺に傾いて、僕等二人が立って居る茄子畑を正面に照り返して居る。あたり....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
せんが――もう、帰りそうなものだに、なア」と、お貞はお君に言った。 「もう、一時
間半、二時間にもなる」と、正ちゃんが時計を見て口を出した。 「また、あの青木と蕎....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
夜間の空襲はせいぜい一時間でケリがついたのが、一昨日から敵は三回つづけてきて三時
間半ばかりを稼いで行くので、こっちはまた眠り方の変更をしなければならなくなった。....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
ゆえ、静かで塵埃の少ないのを喜んでいた。処が二三年前市区改正になって、表通りを三
間半削られたので往来が近くなった。道路が広くなって交通が便利になったお庇に人通り....
「春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
とは判らない。ただ雪の坂なのだから。小屋から坊主とおぼしき辺まで、カンジキで一時
間半とみればいい。スキーでもほぼ同じではあるが雪の様子でこの時間は違ってくる。時....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
くまで錠前を外して開くんだ」 烏啼は頑として彼特有の我を通す。 三時間、三時
間半……三名人の顔に疲労の色が浮かぶ。 「まだかね」 碇が、たまりかねて声をか....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ことが多かった。しかしそれを読み耽っているわけでもないらしく、時には一時間も一時
間半も、同じ頁を開いたままのこともあった。 ベラン氏にかわり、ベラン夫人ミミが....
「怪塔王」より 著者:海野十三
ない自然力の猛威です。 それでもわが小浜兵曹長は、飛びつづけました。それは二時
間半というながい時間の後でありました。どこをどう飛んだか、ちっとも油断のならない....
「暗号数字」より 著者:海野十三
符を頼んで、名前を登録した。出発時間はと聞けば、午前十一時十分だという。あと一時
間半ばかりあった。 帆村は公衆電話函を出ると、急に酒がのみたくなった。 あま....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
もう少し、立った爪尖まで、全身がはっきり映るまで、)とさしずをされて、さあ……一
間半、二間足らず離れたろうか。――牛馬の骨皮を、じとじと踏むような奈落の床を。―....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
しからず、毎日曜に限り礼拝、説教あるのみ。その時間もまた短縮し、一時間ないし一時
間半に過ぎず。ローマ宗および英国教宗は、なお昔時の風あり。非国教宗は全く今日の風....
「西航日録」より 著者:井上円了
ンドン・ユーストン停車場を発し、二時半リバプール町に着す。市中を見物すること一時
間半にして、ホワイトスター航路の汽船セルチック号に乗り込む。この船はセドリック号....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
テルに宿す。ロンドンよりここに至るまで二百一マイルの間、途中一回も停車せず、三時
間半にて着駅せるは、その速力の大なるを知るべし。車窓所見二首あり。 車外牛羊歩。....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
林や竹藪の多い封建時代の「お竹倉」だった。「大溝」とはその名の示す通り少くとも一
間半あまりの溝のことである。この溝は僕の知っていた頃にはもう黒い泥水をどろりと淀....