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間合
「間合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
は、大そう笛《ふえ》が上手でしたから、山へ木を伐《き》りに行く時でも、仕事の合い
間合い間には、腰にさしている笛を出して、独りでその音《ね》を楽しんでいました。す....
「Kの昇天」より 著者:梶井基次郎
満月でずいぶん明るいのですけれど、火を点けて見る様子もない。 私は海を見ては合
間合間に、その人影に注意し出しました。奇異の念はますます募《つの》ってゆきました....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
隊がそれに相当の寄進をしたので、午後、隊のための祈願をすることになった。読経の合
間合間に経輪がまわっている。むせっぽい香煙や装飾の原色。だんだんケティは眩暈《め....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
た。その席は、例のお仲間の卓子を正面に見るようなところだったので、彼は牌を握る合
間合間に顔をあげて、星尾助教授の手の内を後からみたり、川丘みどりの真白な襟足のあ....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
ら、女将自身にとっても、うそ勝手な証言をするだけではなく、ひょっとすると、その合
間合間のいろんな事件にも手下でも使って、面白半分四方八方メチャクチャの証言でもさ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
なくなった。それなりだ。橇犬の声がやがて外でした。岩がちぎってくるような吹雪の合
間合間に、しだいに遠ざかってゆく鈴の音、犬の声。 行ってしまった。極北の神秘「....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
長大いに行状を改めたが同時に、その天稟の武威を振い出した。 十六歳の時から桶狭
間合戦の二十七歳までは席の安まる間もなく戦塵をあびて、自らの地盤を確保するに余念....
「海底都市」より 著者:海野十三
か、たしかに或るリズムに乗って煙がふきだしてくるのであった。 もちろん、その合
間合間には、博士の髭《ひげ》だらけの中から、別にもうもうたる煙がふき出てくる。 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ました。主なる仕事は矢張り御神前に静座して精神統一をやるのでございますが、ただ合
間合間に私はよく室外へ出て、四辺の景色を眺めたり、鳥の声に耳をすませたりするよう....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
。 するとかれは炉ばたから立ち上がって、食卓の前にこしをかけて食べ始めた。合い
間合い間には、じろじろわたしの顔を見るのであった。わたしはそれが気味が悪くって、....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
れてくれて、すっかり雲のように、わっしを包んでくれるんですよ」 それは狂気の合
間合間に現われる、綺びやかな夢幻のようなものだった。 いわば、それまで厭わしさ....
「競漕」より 著者:久米正雄
で交わされた。が主な話は遠漕中の失策とか、練習中の逸話とかであった。そしてその合
間合間に「短艇なぞは孫子の代までやらせるもんじゃない」とか、「もう死ぬまで櫂は握....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
はり「警報」が出た。しかし、さすがに逃げおくれた連中がいて、押収された煙草は二日
間合計して、十五万本だということである。 逃げおくれた連中だけで十五万本、だか....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ォルシンガムがスパイを用いず、ロンドン塔の湿っぽい牢屋がなく、苦痛に絞る叫喚の合
間合間に、判官たちが静かに聴取書を取った被告の陳述がなかったなら、はなやかなエリ....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
った時には、領主より彼らに命じて、「穢多の水上」たる京都へ上って、従来の振合いを
間合わさしめるという程の有様であった。丹後舞鶴領行永村ほか十二箇村のエタの如きは....