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間尺
「間尺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間尺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
ゃにされているんだ。おもちゃにされるのが不愉快じゃないが、それですまされたのでは
間尺《ましゃく》に合わない。埒に手をかけて揺ぶってやるくらいの事はしても、そして....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、汗みずくで駈附けるんだ。醜女が情人を探しはしめえし、もう出来たよで断られちゃ、
間尺に合うもんじゃねえ。ね、蔦ちゃんの前だけれど、」 「今度は私が背後を向こうか....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
った。 そのあとへ忽ちに大水が溢れ出て、城は水の底に沈んでしまった。 眉
間尺 楚の干将莫邪は楚王の命をうけて剣を作ったが、三年かかって漸く出来たので、....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
する経験を全然もっていないと言ってもよい。それで、もしもわれわれの身辺の現象の時
間尺度がわれわれの「生理的時間」の尺度に対して少しでもちがったら、実にたいへんな....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
、すっと撫で下ろす。」―― 三十四 「すると、取憑いた男どもが、眉
間尺のように噛合ったまま、出まいとして、乳の下を潜って転げる、其奴を追っ懸け追っ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ない。税金で自殺するとは筋違いで、首をチョン切られても動きまわってみせるという眉
間尺の如くに、口角泡をふいて池田蔵相にねじこみ喉笛にかみついても正義を主張すべき....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
る者は醤油樽ほどの巨大な頭を肩に載せた物凄じい官女であり、さらにさらにある者は眉
間尺であり轆轤首であり御越入道である事を驚きの眼に見て取ったのであった。……そう....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
膳の首級とお浦の首級とが、ぶつかり合い、噛み合いながら、キリキリ、キリキリと、眉
間尺のように廻り出したではないか。 頼母は、夢中で納屋の扉へ飛び付いた。 刹....
「決闘」より 著者:神西清
んつもりだ。ラエーフスキイなんぞのために裁判に掛けられて時間を潰すのは、まったく
間尺に合わんからね。時に決闘はどんな罪になるのかね。」 「拘留さ。が相手が死んだ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
を聞くと、武者押しというのは、一鼓三足《いっこさんそく》といって、歩度《ほど》の
間尺《ましゃく》がきまっているもんだそうですが、お氷献上の駕籠ゆきは、添役《そえ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
めづも》りをしていたが、 「なるほど、やってやれないこともありますまいが、すこし
間尺《まじゃく》がちがいますね。なんといったって死んだ人間の身体はひどく重量《お....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
は胴の間へ行って到頭横になって了った。 宗匠の坊主頭と、梨の実と、空瓢箪と、眉
間尺の三ツ巴。コツンコツンを盛んにやったが、なかなかに覚めなかった。 市助も舳....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
るつもりでございます。それが駄目なら、せめて利子だけでも受け取らなくては、こんな
間尺に合わない話はありません。私の旅費といたしましてはバルトリの貯金箱の金をみな....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
のような唐紅《からくれない》に彩られそめたとおもったら、向こう河岸で仕掛花火の眉
間尺《みけんじゃく》がクルクルクルクル廻りだしていた(下略)。 文意の前後重複....
「円朝花火」より 著者:正岡容
《しょうじょうひ》のような唐紅に彩られそめたと思ったら、向こう河岸で仕掛花火の眉
間尺《みけんじゃく》が、くるくる廻り出していた。 ……以上を我が断章の「第一」....