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間接的
「間接的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間接的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装観桜会」より 著者:佐左木俊郎
的であると睨《にら》んでいた七、八人を残すよりほかに仕方がなかった。事件の端緒が
間接的にも直接的にも、今度の争議に発しているからである。 その七、八人の中から....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
的現象形態であるならば、これは空間自体の全般的現象形態である。前者等が空間自体の
間接的抽象であるなら、日常的空間は空間自体の直接的抽象だと云っても好い。――日常....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
結合して、かつてわが国に於ける多くの反動観念論哲学を統一した)、ここではさし当り
間接的な場合に這入る。又前九州帝大教授、日本文化連盟の政治学者・藤沢親雄氏――之....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
れ等の仲間入りをするであろう。その時こそ、最早嘘も事実もない。それまではしばらく
間接的証明の蓄積によりて、一歩一歩自己の信念を固められたい。自己を裁くと同一筆法....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ある。而してこの歌には「鳴く」という語も入っているから、この「鳴きてか」の方は稍
間接的、「呼びぞ」の方が現在の状態で作者にも直接なものであっただろう。「大和には....
「明日」より 著者:豊島与志雄
な場合にいたことが、後で分った。 ところで、そうした危険な場合、大抵は、それは
間接的な表現を取る。重大な「明日」の存在が、普通の「明日」の否定を以て表現される....
「カントと現代の科学」より 著者:戸坂潤
実在の思惟の形式から空間表象を又ある範囲では時間表象をも除き去って抽象的な或いは
間接的な意味を有する座標を以て置き換えたという点に於てカントから離れると云わねば....
「「ファン」について」より 著者:伊丹万作
人間性である。 だから私は直接に限られた数のファンとの交渉を持たないかわりに、
間接的に無限のファンを持つているのと同じ安心を得ている。 私の持つているこの象....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
好だった。 与えられた思想による、あるいは 眼から見たのでもない何かの興昧による
間接的な魅力を必要としない 感情や愛情だった。 ――ワーズワース「チ....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
(services consommables)と称せられ、消費目的物に結合する。
間接的利用しかもたない資本の用役は、生産的用役(services product....
「人形芝居に関するノオト」より 著者:竹内勝太郎
。 之れに反して童話は神話と同じ力から神話の後に生み出されたもので、伝説の如く
間接的なものではない。矢張り生活の直接的な創作力の現れである。そして神話が人間の....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
なり複雑だ。いわば愛情への直接の憧憬ではなくて、その憧憬への憧憬とでもいった妙に
間接的なものが感じられる。それから数年後の彼は、――愛とは昔大きかった器官が退化....
「最近の感想」より 著者:種田山頭火
我発現乃至価値創造の要求を離れて句作の意義はない。 直接的表現を云々する態度は
間接的態度である。現実味と真実味とを区分したり、人生味と自然味と優劣を争うたりす....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
なった人はたまらない。一人が打ちどころが悪くて死んだということである。私の演説が
間接的にしろ殺人を行ったのである。 その二は昭和六年冬、全国労農党秋田県大会が....
「三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
あった。それも、博士との直接的な感情ではなく、博士の令嬢を介して初めて感じられる
間接的な感情であった。 笠松博士が、自分の研究の助手として、何故特に私を選んだ....