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間木
「間木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間木の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最後の胡弓弾き」より 著者:新美南吉
の向う側からふりかえって見た。再びこの家に訪《たず》ねて来ることはあるまい。長い
間木之助の毎日の生活の中で、煩《わずら》わしいことや冗《つま》らぬことの多い生活....
「母親」より 著者:若杉鳥子
ていた。それですっかり、みを子の馘になった理由が、兄にも知れてしまった。 長い
間木版工をして、現在は印刷局に勤めているみを子の兄は、その晩殊に機嫌が悪かった。....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
きな建物の地下室にあって、床がタタキでそこに一つ二つの腰掛が置いてある。が、長い
間木の腰掛に腰掛けているのは、臀が痛くもあり退屈もするので、そんな時には室の中を....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
死出の山、死出の田長の田がりよし、野辺より先を見渡せば、過ぎし冬至の冬枯の、木の
間木の間にちらちらと、ぬき身の槍の恐しや、―― 公子 (姿見を覗きつつ、且つ聴き....
「お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
来るまで。 「まあ、そう。 そいじゃあ仕様がない。 ああ、そうそう、 この
間木曜に大騒ぎだったんだってねえ。 貴女何ともなかったの。 心配したんですけ....
「わかれ」より 著者:国木田独歩
き、仰げば梢と梢との間には大空澄みて蒼く高く、林の奥は日の光届きかねたれど、木の
間木の間よりもるる光はさまざまの花を染め出だし、涼しき風の枝より枝にわたるごとに....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、R某侯爵夫人であった。
「この腰掛けの上で?」と彼女は言った。
「私は十九年の
間木の寝床に寝起きしたのです。」と男は言った。「今日は石の寝床の上に寝るんです。....
「青春論」より 著者:坂口安吾
、武蔵は用意していたので巧みに退き袴の裾を三寸程切られただけであった。然しその瞬
間木刀を打ち下して小次郎の胸に一撃を加えていた。小次郎の口と鼻から血が流れて、彼....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
れで、この船食虫をふせぐのには、どうしたらいいか、これには、大昔からずいぶん長い
間木船に乗る人たちは苦心したものだ。西洋では、二千年の昔、木船の底を、うすい鉛の....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
出《みなとで》のたびに船改めをする。沖見役の番士が二人、常住に詰めているほか、小
間木《こまぎ》の代官所から月の五ノ日に物書が通ってくるが、天保七年の米留《こめど....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
叢生ス、粽皮アリテ木上ヲ包ム、二旬ニシテ一タビ剥ゲバ、転ジテ復タ上ニ生ズ、三月ノ
間木端ニ数黄苞ヲ発ス、苞中ノ細子ハ列ヲ成ス、即チ花ナリ、穂亦黄白色、実ヲ結ブ大サ....
「三国志」より 著者:吉川英治
に陥し穽へ落ちてしまった。 するとその音響を合図として、魏延の手勢数百騎が木の
間木の間から駈け現われ、坑の下から一人一人引きだして、手ぎわよく数珠つなぎにして....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
は山鳥の渡しをこえて牡鹿半島を縦断し、本線へ出て、一ノ関から平泉地方をめぐり、古
間木までは汽車で来て、蔦、おいらせ、十和田、そして小舟で十和田の湖北へ渡った。こ....