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間歇
「間歇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間歇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ったりした。猛烈な胃痙攣《いけいれん》を起こした患者が、モルヒネの注射を受けて、
間歇的《かんけつてき》に起こる痛みのために無意識に顔をしかめながら、麻薬《まやく....
「或る女」より 著者:有島武郎
った、かつて経験しない激しい情緒がすぐに葉子の涙を誘い出した。ヒステリーのように
間歇的《かんけつてき》にひき起こるすすり泣きの声をかみしめてもかみしめてもとめる....
「星座」より 著者:有島武郎
ベは聞き返した。法螺《ほら》吹で、頭のいいことは無類で、礼儀知らずで、大酒呑で、
間歇的《かんけつてき》な勉強家で、脱線の名人で、不敵な道楽者……ガンベはそういう....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
のでしたわね。そして、とうとうその場所を見付けたのでしたが、その滴水というのが、
間歇泉の枝脈なのですから、一時は吹き出しても、それは間もなくやんでしまって、再び....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
マンはそれを『老年の原因』の中で、筋質骨化に伴う衝動心理現象と説いている。勿論|
間歇性のものには違いないけれども、老齢者が息を吸い込む中途で調節を失うと、現に真....
「芋」より 著者:佐左木俊郎
んなに蛇の存在を恨んだか知れない。 彼は雨の降る日に山芋掘りをしたのが原因で、
間歇熱に冒されて医者を招んだ。 その医者は、大変に山芋の好きな男であったが、福....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
い冒涜だったかも知れない。 ヒルミ夫人の瞼に、二十数年この方跡枯れていた涙が、
間歇泉のようにどッと湧いてきた。 夫人は長椅子の上にガバと伏し、両肩をうちふる....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
じ速度で南の方へ(註七〇)押し流していた。スクーナー船の方の帆走はずいぶん気儘で
間歇的で、ずいぶん永い間動きが取れなくなってうろうろしていることがあったので、潮....
「氷河」より 著者:黒島伝治
り出された。担架にのせられたまゝ床の上に放っておかれた、大腿骨の折れた上等兵は、
間歇的に割れるような鋭い号叫を発した。と、ほかの者までが、錐で突かれるようにぶる....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
しかなかったのです。つまり、艇長には、固有の発作があったので、たしか僕は、それが
間歇跛行症だと思うのですが……」 その刹那、ウルリーケの顔が、ビリリと痙攣して....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
熱的な争闘の生活を、食い入るばかりにしてながめていたのである。少年時にきざして、
間歇的にかれを襲った性慾の経歴である。鶴見にもそういう時代がつづいたのであった。....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
密であるのにおどろいた。しかし、いっそうおどろいたのは、その緻密な論理の中から、
間歇的に、気味わるいほどの激しい情熱と強い意力とがほとばしり出ることだった。大河....
「決闘」より 著者:神西清
。僕は心配でならないんだ。」 ナヂェージダはどこか悪いのだった。サモイレンコは
間歇熱だと言ってキニーネをくれた。ウスチーモヴィチというもう一人の医者は、昼間は....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
炭柱を抜くと、両壁にゆるみのある場合なぞ地圧で天盤が沈下する。沈下は必らず徐々に
間歇的に行われるが、坑木がむっちり挫折し始め、天盤に割れ目の生ずる際に、その異様....
「娘」より 著者:岡本かの子
憂鬱になる。そして、自分に何か余計なものかもしくは足りないもののありそうな遺憾が
間歇泉のように胸に吹き上がる。けれども、それは直接男性というものに対する抗議には....