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間水
「間水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
…。くらやみの中で自分の功利心がぴっかり眼を見開いているのに小初の一方の心では昼
間水中で味った薫の若い肉体との感触を憶い出している……。 少したつと小初はまた....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
一所に熔岩の層があった。その裾を清水が流れていた。その縁を彼が行き過ぎた時、一瞬
間水が火となった。 暖かい人情に憧憬れながら、産れ故郷の甲府を差して、仮面の城....
「観画談」より 著者:幸田露伴
親しい友人に告げた。病気はすべて治った。が、再び学窓にその人は見われなかった。山
間水涯に姓名を埋めて、平凡人となり了するつもりに料簡をつけたのであろう。或人は某....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
身柄を打明けて、原田喜三郎の検屍を始めた。地味な労働服を着た被害者の屍体は、長い
間水浸しになっていたと見えて、四十前後のヒゲ面も、露出された肩も足も、一様にしら....
「恐竜島」より 著者:海野十三
玉太郎とケンがひっぱった。あとからダビットも張も手伝った。 なにしろ、長い
間水につかっていたらしい、ぬるぬるしてなかなか力が入らない。 「よいしょ」 玉....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
たことには、錨索が私の手の中で弛んだのが感じられ、それを掴んでいた手がちょっとの
間水の下へ入った。 そこで私は決心して、大形ナイフを取り出し、歯でそれを開いて....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
しなければならなかった。マリエッタ・シャギニアンは「水力発電所」を書くのに、二年
間水力発電所に労働生活をしなければならなかった。しかも、その生活も彼等にとっては....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
強《し》いられて、彼はそれから眼をそらし、あたかも水におぼれた絶望者が、なお一瞬
間水面に浮かぶ助けとなる物なら、何物にでも本意ならずもすがりつくがように、この新....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ビリしていた。ブウブウ言っていたのは、私ぐらいのものだ。なんしろ私は暑いんだ。夜
間水泳。誰だって涼しいと思うだろう。おまけに雨がふってるよ。それで涼しくないんだ....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
つた舟がおそろしい勢いで斜面を滑つてきて池に飛びこむのである。舟が水面に達した瞬
間水煙がまつ白く立つて舟と人の運命はどうなつたか判定がつかなくなる。しかしすぐ次....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ウとして、フラフラとぶッ倒れてしまった。 私は冬になっても、夏と同じだけの長時
間水につかることを心掛けていた。それが無理であったようだ。その他、当時は食糧難で....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
のが気になりますから、いっそ、この木地を出してしまう方が好いと思い、それから長い
間水に浸けて置きました。すると、漆は皆|脱落れてしまい、膠ではいだ合せ目もばらば....
「「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
。 もし医師の検案書が果して他の新聞に発表されたとしたならば、ポオは死体が幾日
間水中にあったということについて、ヂュパンに長い議論をさせる必要はない筈である。....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
きの立派なものは洛外に出してはならぬとお禁じになった。基衡非常にこれを憂い、七日
間水漿を断って持仏堂に閉じ籠り、一心に仏に祈請を凝らしたうえ、九条関白に運動して....
「太陽とかわず」より 著者:小川未明
池の中に水草がありましたが、長い冬の
間水が凍っていましたために、草はほとんど枯れてしまいそうに弱っていました。それは....