間狭[語句情報] » 間狭

「間狭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

間狭の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
立てる激しい響きが聞こえて、部屋《へや》の中は軽く汗ばむほど暖まっていた。三日の間狭い部屋の中ばかりにいてすわり疲れ寝疲れのした葉子は、狭苦しい寝台《バース》の....
鉄鎚」より 著者:夢野久作
、それでいてF市界隈は愚か、東京あたりにでも滅多に居ないシャンであろうことが、世間狭い私にも容易にうなずかれた。小男の叔父よりもすこし背が低くて、二重《ふたえ》....
婦系図」より 著者:泉鏡花
で残らず出入先へ預けたから、家には似ない調度の疎末さ。どこを見てもがらんとして、間狭な内には結句さっぱりして可さそうなが、お妙は目を外らす壁張りの絵も無いので、....
雪の夜」より 著者:織田作之助
いなかった無尽や保険の金が千円ばかりあった。掛けては置くものだと、それをもって世間狭い大阪をあとに、ともあれ東京へ行く、その途中、熱海で瞳は妊娠していると打ち明....
註文帳」より 著者:泉鏡花
う人のを新造衆が取りに来て、」 五助は振向いて背後の棚、件の屋台の蔭ではあり、間狭なり、日は当らず、剃刀ばかりで陰気なのを、目金越に見て厭な顔。 ....
三国志」より 著者:吉川英治
否を見届けん――」と腹をすえて、部下の張翼に、 「さきにも云った通り、汝は砦の狭間狭間に弩を張り、敵が迫るまで、みだりに動くな」 云い残すや否、三千の兵をさし....