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間部
「間部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間部の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
いはずだ。 その男――北山正雄は大阪のある銀行の下級行員であった。商業学校の夜
間部を出ると、出納係に雇われたが、間もなく応召し、五年の後復員して来たが、その五....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
ために、そこにへたばってしまった。 夜は初更を過ぎていた。母屋《おもや》と、仲
間部屋とは、遠く隔っているので、主従の恐ろしい格闘は、母屋に住んでいる女中以外、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
か。今ここのお部屋で無理に茶碗で一杯飲まされたもんですから」 彼は武家屋敷の中
間部屋へ出入りをする物売りの女であった。かれの提げている重箱の中には鮓《すし》や....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
屋といっても店売りをするのではなく、刻み煙草の荷をかついで、諸藩邸の勤番小屋や中
間部屋、あるいは所々の寺々などへ売りに行くのである。彼は関口屋の長屋に住んでいる....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
同じになるということは容易に見通しがつくであろう。すなわち、我々の観察する宇宙空
間部分の平均温度からの偏差は時間の経過に対して多分殆ど不変の値を保有してきたと思....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
しなかった。その代り速水女史に呼ばれると、イソイソと彼女の後についていって、長い
間部屋から出て来なかったりした。彼等はわざと注意をしているらしく二人の声は全く洩....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
私はすっかり周章てしまった。三四郎が家を留守にしていたと云うのは、その頃県下の山
間部に新しく開校された農学校へ、学務部からの指命を受けて学期末の一ヶ月を臨時の講....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
をかけました。これはあぶないと思って、勇作は素早く逃げ出して、台所のそばにある中
間部屋へ転げ込んだので、勘次も源吉もおどろいた。だん/\仔細をきいて、みんなも顔....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
が音もなく閉ざされた。廊下を地下室へ走って行く消魂しい万兵衛の足音が、ちょっとの
間部屋へ響いて来たが、それが次第に遠ざかり、やがてすっかり消えた時には、部屋の中....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
にわれわれが檻の中に閉じこめられてしまったような錯覚をおこした。それほど、人造人
間部隊はいかめしい。 そのとき私は、丁度向こう側に、大きな箱のようなものがおい....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
だしてもいいじゃろう」 「はい。只今、命令を出します」 命令は出た。 人造人
間部隊は、たちまち一せいに手足をうごかして、前進を開始した。冷い灰白色の身体が、....
「火星兵団」より 著者:海野十三
どういうわけでしょうか」
「さあ、わしにもよくわからん。だが、とにかく今度は、人
間部隊の勝ったことには間違なしだ。ひとつ、ここらで威勢よくときの声をあげろ」
「....
「旅への誘い」より 著者:織田作之助
。 妹の学資は随分の額だのに、洋裁学院でくれる給料はお話にならぬくらい尠く、夜
間部の授業を受け持ってみても追っつかなかった。朝、昼、晩の三部教授の受持の時間を....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
間に叩きつけたりしては、下宿から厳しい抗議を受けた。でも昨今は彼女も諦めたか、昼
間部屋の隅っこで一尺ほどの晒しの肌襦袢を縫ったり小ぎれをいじくったりしては、太息....
「鮎ははらわた」より 著者:北大路魯山人
のほうは美味くもないから、鮎食いは問題にしない。そこで、頭と尻尾の部分を除いた中
間部、そこがなんと言っても一番美味い。 鮎は背の上部、ことに頭に近いほど、多く....