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関る
「関る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
関るの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
を「家」に関《かかわ》る大事として、惧れた。併し、彼は、それを「主《しゅう》」に
関る大事として惧れたのである。
勿論、「家」と云う事も、彼の念頭には上《のぼ》....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
まし。二度とこの近所へ御立寄りなすっちゃいけません。さもないと、あの方の御命にも
関るような事が起りますから。」と、こう切れ切れに云うのだそうです。泰さんは何が何....
「虚構の春」より 著者:太宰治
む。君も僕も差支《さしつか》えないとしても、聞く奴が駑馬《どば》なら君と僕の名に
関る。太宰治は、一寸《ちょっと》、偉くなりすぎたからいかんのだ。これじゃ、僕も肩....
「富士」より 著者:岡本かの子
に、何であの福慈の女神のことなぞが判るものか」と想いながら、こういう言葉で姉娘に
関る話は打切りにした。 「なに、あれで、なかなか女らしいところもあるんだよ」と。....
「食魔」より 著者:岡本かの子
して何かあるとは感づかせられた。しかし今更、宗教などという黴臭いと思われるものに
関る気はないし、そうかといって、夫人のいったまこととかいうものを突き詰めて行くの....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
スポイルして家産の安全を図っている地方紳士もある。 だが、やはり、ここにも美に
関るものは附いて離れなかった。在々所々のそれ等の家に何々小町とか何々乙姫とか呼ば....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
なる筈はない。だから第二の理由の方が今の場合特徴的なので、それは、事実上のことに
関るからと云うのであるらしい。雲上の事柄に気を配るということは、決して風俗検閲の....
「天馬」より 著者:金史良
社会の公安を妨げ到るところで悪事を働く玄竜を、そのまま用いることは大村の威信にも
関ることと云わねばならぬ。その実又玄竜に関する限り、司直当局に対する非難攻撃が甚....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
ねばならぬと考えながら、実は有用な風車を攻撃していようとも、それは彼にとって何の
関るところぞ。……そういうことはハムレットには起り得ないことである。彼の聰明な教....
「愛に就ての問題」より 著者:小川未明
母の罪でないように云っている。しかし、子供の教育は必ずしも母親自身の学問の程度に
関るものではない。それに学問がないから虐めることが出来ないなどというのは、如何に....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
るというのに――なおも、寅之助があれを放っておくようでは、小野派一刀流の名誉にも
関るがと、事件の成行きに注意を払うと共に、陰ながら力んでいた場合でもあった。 ....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
も見えなかったが……急に大熱を発しられたので、家人に訊いてみると、殿の御一身にも
関る事件ということを、誰からかお聞きになり、夜毎、水垢離などして、神信心されてお....