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関税
「関税〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
関税の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
帳それぞれにくしゃくしゃ満載、みんな君への楽しきお土産《みやげ》、けれども非運、
関税のべら棒に高くて、あたら無数の宝物、お役所の、青ペンキで塗りつぶされたるトタ....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
資本をのければ。 猛烈な日貨排斥運動に、皆目売れ口がない神戸マッチを輸入して、
関税や、賦金や、附加税を取られるよりは、労働賃銀が安い支那人を使って、全く支那の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
大坂方面からその夜の中に兵庫の港に着いた。おそらく京坂地方もすでに鎮定したので、
関税その他を新政府の手に収めることを先務として、兵庫開港場警衛の命を受けて来た人....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
二十一匹で通すなら二十匹までは無税、第二十一匹目の一匹には一頭につき一ルーブルの
関税を課する」 「こんな鼠一匹に一ルーブルの課税はひどすぎますよ。そんな大金を今....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
的に資本制を越えて時代を遡るこれ等の国粋的哲学や東洋民族的アジア哲学、又アジア的
関税をかけた欧州哲学が、お伽噺のように、又玩具のように、超技術的な範疇に基づいた....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
過程に一定の限界条件を置くことになるので、夫を有利に利用することはあっても(保護
関税・諸種の資本保護法の如き)、普通の与件の下では――「非常時」は別だ――、決し....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
れまで米殻輸出を禁じていたのを、とくに日本のために、その禁令をといたり、全国の海
関税を今後一か年間一割ひき上げて、それだけを日本へおくることを発表しました。もと....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
。だから、いくら殺人的に高価であっても構わないわけですが、そこへ行く先に、七割の
関税と聞いて、市場が手を引っ込めてしまいました。それかと言って、仏蘭西側に新たな....
「うむどん」より 著者:佐藤垢石
二十三、四円もしている。 これは、加奈陀と豪州から入ってくる小麦粉に政府が高い
関税をかけて防ぎとめたために、日本で耕した小麦の相場が、今のように高くなったのだ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
税するです。またチベットからの輸出品も大抵ここから輸出される。その輸出品に対する
関税は十分の一取るもあり十分の二取るものもあり、また物によって十分の四取って居る....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
を定めて、エセックスに、甘ブドウ酒の輸入税のとりたて請負権を売ってやった――この
関税から、どうでも甘い汁を吸うがよい、という権利である。彼は、もちろん甘い汁を吸....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、直接の利益に幾倍せるや知るべからず。 第一に、日本の物産外国に入るときは、海
関税のために非常に高価となり、人これを得ること難し。しかるに外国人日本に来たると....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、ポルトガル人を軽賤する風あり。物価の高きは世界第一と称せらる。その原因は、海
関税の重きと労働賃銀の高きとによる。平均の物価表を見るに、英国の三倍、日本の六倍....
「娘」より 著者:岡本かの子
れに代る道を海外貿易に求めた。近頃になっては、昭和五年に世界各国は金禁止に伴って
関税障壁を競い出した。鼈長の拓きかけた鼈甲製品の販路もほとんど閉された。支那事変....
「歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
を通るんですが、そんな時煙草をほうり投げてくれるんです。陸とちがいまして、ここは
関税がいらないもんですから。」 「そんなら店で買うんじゃないんですな、煙草屋から....