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関羽
「関羽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
関羽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
うので、甚だ信仰されている。 それがために、その周囲十五里のあいだには関帝廟(
関羽を祀る廟)を置くことを許さない。顔良は
関羽に殺されたからである。もし関帝廟を....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、少々心細くなります。鬼が出るという古廟に泊まると、その夜なかに寝相の悪い一人が
関羽の木像を蹴倒して、みんなを驚かせましたが、ほかには怪しい事もありませんでした....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
私はオッカナビックリ見ると、長い髯が胸まで垂れ、長刀を持っているので、「この人は
関羽です」と答えました。 師匠はニッコリ笑い、「よく知っていたな、感心々々」と....
「旅日記から」より 著者:寺田寅彦
下へはいって見ると、頭を大部分|剃って頂上に一握りだけ逆立った毛を残した、そして
関羽のような顔をした男が腕組みをしてコックリコックリと廊下を歩いている。黙ってお....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
明るい夜で、丞相が紗の帷のうちから透かしてみると、賊は身のたけ七尺余りの大男で、
関羽のような美しい長い髯を生やしていた。侍姫のひとりもそれを見て、思わず声を立て....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
である。 関帝現身 順治丙申の年、五月二十二日、広東韶州府の西城の上に、
関羽がたちまち姿をあらわした。彼は城上の垣によりかかって、右の手に長い髯をひねっ....
「竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
間へ行って戸棚から八犬伝、三国志などを引っぱり出し、おなじみの信乃や道節、孔明や
関羽に親しむ。この室は女の衣装を着替える所になっていたので、四面にずらりと衣桁を....
「シベリヤに近く」より 著者:里村欣三
儲けと奉公が一致するんだからね」 「いやあ、これは一本まいりましたね」 高村は
関羽鬚を揺すって、高笑した。「どうです。一口ウォツカでも…………」 彼は乗馬ズ....
「考城隍」より 著者:田中貢太郎
、上に十人あまりの役人がいたが、何人ということは解らなかった。ただその中の関帝の
関羽だけは知ることができた。 簷の下に二組の几と腰掛を設けて、その一方の几には....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
細く覗《のぞ》いたが、父の姿は見えず、向うの欄間にかけてある、誰が描いた古画か、
関羽《かんう》が碁盤を見つめている唐画が眼に来た。父のこの大|怪我《けが》もばか....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
つもりで聴いてくれたまえ。その包孝粛に扮した俳優は李香とかいうのだそうで、以前は
関羽の芝居を売物にして各地を巡業していたのだが、近ごろは主として包孝粛の芝居を演....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
には死という事は世界にひとつもない。君だッて死にはしない。僕だッて死にはしない。
関羽だッてまだ生きているよ。仙人にならなくッても生きているよ。虫だッて中々に死ぬ....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
が、漱石氏は忠実にそれを噛みこなして大概|嚥下してしまった。今一人の英語の先生は
関羽のような長い髯を蓄えていたが、それもその髯を動かしながら大方食ってしまった。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に行く道筋に当って居る一里弱の所に、タブチーという小さな村がある。そこにはシナの
関羽も祀ってある。チベットでは
関羽の事をゲーサルギ・ギャルポ(花蕊の王という意味....
「九谷焼」より 著者:中谷宇吉郎
通ったことがある。英語はちっとも進歩しなかったが、陶器のことは色々覚えた。真黒い
関羽鬚《かんうひげ》のこわい顔にも似ず親切で好きだった。 今から考えて見ると、....