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関釜
「関釜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
関釜の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間レコード」より 著者:夢野久作
颱風雲を帯びた曇天がもうトップリと暮れていた。 下関の桟橋へ着いた七千|噸級の
関釜連絡船、楽浪丸の一等船室から一人の見窄らしい西洋人がヒョロヒョロと出て来た。....
「蝱の囁き」より 著者:蘭郁二郎
暇をとって、来た、というけれど、今はもう殆んど平熱になっていた。彼は朝鮮を立って
関釜を渡ってしまうと、もう見るものが青々として病気なんか癒ってしまったようだ――....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
の風景画 「下関」 むらさき色の闇黒。警戒線。星くず。 無表情な顔をならべて
関釜連絡T丸の船艙へ流れこむ朝鮮人の白衣の列。 「釜山」 あさ露に濡れる波止場....
「変る」より 著者:豊島与志雄
。彼はなにか腑におちぬらしく頭を振ったが、立上って歩きだした。 十日ばかり後、
関釜連絡船の中で走り書きしたらしい手紙が、木下大五郎から村井の許に届いた。時勢を....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
室である。談話室と寝室と便器附きの広い浴室と、三室続きの豪奢なものだ。つい前まで
関釜連絡船としてのこの船のこの特等室は朝鮮総督の使用室だったというのである。私の....