»
閧
「閧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閧の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
異人たちは真っ蒼になって坂下の方へ逃げました。別手組も一緒に逃げました。弥次馬は
閧《とき》の声をあげて追って来る。事の仔細をよくも知らないで、相手が異人だから遣....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
海岸には、平舟の舷をのり越えて、黒き洪水のような戦車部隊が! ドイツ軍大勝利の
閧の声と共に、上陸作戦の夜は、明け放れたのであった。 福士大尉は、情報報告のた....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
きゃっと心から笑っていた。それから一座の友達どもも決して敗けは取らないで、どっと
閧の声を上げて笑い崩れた。 「はッ、はッ、はッ、は、は、は!」 「あの人は聖降誕....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ン会議はおのが罪悪を完成する前に、その悪事を相談したのである。一七七二年は猟の勝
閧《かちどき》であり、一八一五年は獲物の腐肉である。とそういうのがフイイーのいつ....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
つづいて老人の呶鳴り声! 鵞湖仙人の声らしい。討物の音、倒れる音、ワーッという
閧声! ガラガラと物の崩れる音。 「お爺様! お爺様! お爺様!」 「おお娘、し....
「首頂戴」より 著者:国枝史郎
抜いていたのだな! 今日のことを、露見のことを!」 ドッとその時戸外にあたり、
閧を上げる声が聞えて来た。つづいて乱入する物の音! 「いよいよ不可ねえ、さあ大膳....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
に掛けられた時には、彼のからだは以前の場所に、以前と同じに立っていた。と、ワッと
閧を上げ、バラバラと逃げる賊の後を、ただ冷然と見るばかり、無謀に追っかけて行こう....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
、林の中を分けて行くとはたして護謨園の前へ出た。その時の嬉しさというものは思わず
閧の声をあげたくらいだ。こんな事情で今日まで護謨園の主人に保護されて生活していた....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
のように、平らに何か光っている。山椒魚の棲んでいる湖なのさ。……お聞きよお聞きよ
閧の声が聞こえる。大森林の向こう側にある、他部落の敵勢が征めて来たのさ。……ご覧....
「虎」より 著者:岡本綺堂
んで由兵衛は、『ざまあ見やがれ。文句があるなら、いつでも浅草へたずねて来い』と勝
閧をあげて立去った。」 「そうすると、友蔵にも何かの弱味があるんですね。」 「そ....