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閨中
「閨中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閨中の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
活苦と、仁義、公儀の八釜しい憂世を三分五厘に洒落飛ばし、上は国政の不満から、下は
閨中の悶々事に到るまで、他愛もなく笑い散らして死中に活あり、活中死あり、枯木に花....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
と見えしごとく、数の夫に会いて百歳に及ぶまでなお非行を為《な》しける者なり、これ
閨中に術あるに因ってなり。宇文士及が『粧台記』の序にも、〈春秋の初め、晋楚の諺あ....
「庚娘」より 著者:田中貢太郎
聞くとまたいった。 「※児、猫子の腥を喫わんと欲するか。」 それは当年行われた
閨中の隠語であった。金はひどく驚いて、舟を返して近づいた。それはほんとうの庚娘で....
「源氏物語」より 著者:紫式部
美しい夢が現実のことになったように侍従は聞いて思っていた。その詩は前の句に「斑女
閨中秋扇色」という女の悲しい故事の言われてあることも知らない無学さからであったの....
「桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
ている。 夜嵐や太閤様のさくら狩 その女 ちぎれおつ牡丹桜の風雨かな 沼菽女
閨中の美女をあつめて豪華をつくした太閤の桜狩も、花の盛りも一夜の嵐にむなしくなっ....
「澪標」より 著者:外村繁
て来る。 私の家は全くのあばら屋で、戸障子の開けしめも自由でない。従って、妻は
閨中頂点に達することがあっても、決して甚しく取り乱したことはない。が、このように....