閨房[語句情報] »
閨房
「閨房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閨房の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
の事だ。僕はその女を見た時ほど、女の美しさを感じた事はない。」
「有美《ゆうび》
閨房秀《けいぼうのしゅう》 天人《てんじん》謫降来《たくこうしきたる》かね。」
....
「二十世紀旗手」より 著者:太宰治
愛あらわれ、菊池寛の海容《かいよう》の人情讃えられ、または蘭童かかりつけの××の
閨房《けいぼう》に御夫人感謝のつつましき白い花咲いた。
――お葉書、拝見いた....
「世相」より 著者:織田作之助
もなかったが、しかしさすがに嫉妬は残った。女の生理の脆さが悲しかった。 嫉妬は
閨房の行為に対する私の考えを一変させた。日常茶飯事の欠伸まじりに倦怠期の夫婦が行....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
せんとする者は、この影響の存在を無視することはできない。茶道の影響は貴人の優雅な
閨房にも、下賤の者の住み家にも行き渡ってきた。わが田夫は花を生けることを知り、わ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
き裂いた。 一九 葉之助は部屋を見廻した。 それはまさしく
閨房であった。垂れ布で幾部屋かに仕切ってあった。どの部屋にも裸体像があった。いず....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
少自慢とする傾向あるものである。そこでソファーの上の人体、寝台上の臥裸婦は日本の
閨房程の感じを現さないですむところに、背景としての使用に適当しているという点があ....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
が、朝になって兄の太郎は、地曳網のかまえをするつもりで、外へ出ようと思って豊雄の
閨房の前を通りながら見ると、豊雄の枕頭に置いた太刀が消え残の灯にきらきらと光って....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
なので」貝十郎は指さしながら、なかば憎さげになかば嘲笑うように、 「云って見れば
閨房なので。同時に拷問室でもあれば、ギヤマン室までありますので。田沼侯お気に入り....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
はそれだけの勇気がない。 輪廻は変貌であるともいえる。 わが皮膚は苦行の道場、
閨房の絨氈、 冷やかな石に地熱を吸ふ獅子の恍惚。 われはわが頭に本より生れぬ言語....
「決闘」より 著者:神西清
と別れるのは、白粉や捲髪紙と別れると同じくらいに辛いだろうよ。彼女にとって僕は、
閨房に欠くべからざる構成分子なのだ。」 サモイレンコはすっかり度を失って、 「....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
教育とか人類繁殖の公理だという説教で解決できる問題ではない。が、ことは秘められた
閨房の行為だけに、これに触れること即ち低俗、猥雑、煽情的ということになり、結局口....
「女強盗」より 著者:菊池寛
と、みすの中に引き入れた。昔は、一間の中にみすを垂れて、その中が女の居間であり、
閨房であった。さし向いになって見ると、年は二十ばかりで、愛嬌があり美しい女である....
「えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
土手の上の陰毛地帯,下なる窪みというのはむろん土手の下の窪みをさすわけだ.まさに
閨房秘戯の図を詠んだ歌にちがいない. (29) ただし樺太ではこの水辺の魔女をト....
「俗臭」より 著者:織田作之助
る。それに彼女はどちらかといえば、無邪気なところがあるだけにこの打ち明話は単なる
閨房の話術を通りこして、千恵造の心に痛くこたえた。彼は便所に立ち、平気や/\と呟....