閻魔帳[語句情報] » 閻魔帳

「閻魔帳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

閻魔帳の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ればならないのである。それは相手の方でも万々察しているらしい。 「はは、いつもの閻魔帳が出ましたね。これだからあなたの前じゃあうっかりした話は出来ない」 老人....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
はいるのを横眼に見ながら、半七老人は息つぎに煙草を一服すった。 「はは、あなたの閻魔帳がもう出る頃だと思っていましたよ」 老人は婆やを呼んでランプをつけさせた....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぐり出して膝の上に置くと、その途端に老人は眼をあいた。 「あなたも気が早い。もう閻魔帳を取り出しましたな。あなたに出逢うと、こっちが縛られ地蔵になってしまいそう....
冬日記」より 著者:原民喜
を帯びた柔かな声で流暢《りゅうちょう》にリーダーを読み了《おわ》った先生は、黒い閻魔帳《えんまちょう》をひらいて、鉛筆でそっと名列の上をさぐっている。中学生の彼....
伸子」より 著者:宮本百合子
き出した。伸子は、それを見るとふざけたように、 「ふあ――」 と、閉口した。 「閻魔帳《えんまちょう》?」 伸子は、冗談の下に本心を現して云った。 「楽しみた....
私の青年時代」より 著者:山之口貘
たのであった。すると、すぐにぼくは注意人物としてチェックされたのである。先生方の閻魔帳に記されたぼくの氏名には、赤い△印がついたのである。と言うのは、ぼくと同姓....