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閻魔王
「閻魔王〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閻魔王の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
いと云うのですか?
使 (ひるみながら)それはお子さんにはお気の毒です。しかし
閻魔王《えんまおう》の命令ですから、どうか一しょに来て下さい。何、地獄も考えるほ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
った因業で遁《のが》れ得ない。その人前生に虎肉を食ったか、前身犬や豚だった者を、
閻魔王がその悪《にく》む家へ生まれさせたのだ。故に虎が人を襲うに、今度は誰を食う....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
古寺の内へ忍び込んだ一人の子供がある。木像に近よると、子供のことで手が届かない。
閻魔王の膝に上り、短刀を抜いてその目をえぐり取り、莫大な分捕り品でもしたつもりで....
「地獄の使」より 著者:田中貢太郎
てやって来た者じゃが、此処な爺さんは、この世に在る時に、あまり因業であったから、
閻魔王の前で、夜も昼も呵責を受けて、その苦しむ容が、如何な俺達にも傍で見ていられ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の本相であり、半面は慈悲をあらわしているが、もう半面の裏のおすがたは、忿怒勇猛な
閻魔王であって、もともと一個のうちに、大魔王と大慈悲との、二つの性を象っているも....