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「闃然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

闃然の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
の中を覗《のぞ》いて見ると案に違《たが》わず、夕《ゆう》べ舐《な》め尽したまま、闃然《げきぜん》として、怪しき光が引窓を洩《も》る初秋《はつあき》の日影にかがや....
琴のそら音」より 著者:夏目漱石
両側へ長家《ながや》が建ったので昔ほど淋《さみ》しくはないが、その長家が左右共|闃然《げきぜん》として空家《あきや》のように見えるのは余り気持のいいものではない....
魔都」より 著者:久生十蘭
方を眺めると、街燈の光も淡くほのかに、銀座の峡《はざま》は深沈たる闇の中に沈み、闃然《げきぜん》とものの音もない。 それまでは人波や交通機関の徂徠に遮られてい....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
、足許が辿々しい。 さ、さ、とお絹の褄捌きが床を抜ける冷たい夜風に聞えるまで、闃然として、袖に褄に散る人膚の花の香に、穴のような真暗闇から、いかめの鬼が出はし....