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「闇値〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

闇値の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
貨幣」より 著者:太宰治
のかわりに私を受け取り、そうしてこんどはその小都会に葡萄酒の買出しに来て、ふつう闇値の相場は葡萄酒一升五十円とか六十円とかであったらしいのに、婆さんは膝をすすめ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
らいたいことである。たとえばB29を国民の目の前で撃墜するが如きことである。 ◯闇値 本は五倍乃至十倍 米一俵千五百円 砂糖一貫目七百円乃至千円 下駄三....
やんぬる哉」より 著者:太宰治
から、少し奮発してお礼に差出すと、それがまた気にいらないらしく、都会の成金どもが闇値段を吊り上げて田舎の平和を乱すなんておっしゃる。それでいてお金を絶対に取らな....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
たちは、完全にこの大広間から追い出されていた。しかもこの料理は、五百パーセントの闇値段で集められた豪華な料理であって、これ全て、遠来の金博士――いや、イギリス政....
モラトリアム質疑」より 著者:宮本百合子
トリアムを肯定したとして、物価とのにらみ合わせはどうなるだろう。限界価格をきめて闇値の半分ほどにすると予定されている。そうならなくては、人民の生命は益々脅かされ....
白痴」より 著者:坂口安吾
煩悶中の由であり、若い男が裏口から煙草を買いに行くと幾つか売ってくれる由で(但し闇値)先生(伊沢のこと)も裏口から行ってごらんなさいと仕立屋が言うのだが、あいに....
烏恵寿毛」より 著者:佐藤垢石
になるほどぺこぺこ頭を下げて、勝手元まで運び込んだものである。 この頃のように闇値横行のとき、一升三百円の酒を買えば、一万二千円所持していたところで、四斗樽一....