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闇討ち
「闇討ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
闇討ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
く、刳貫の工事に従う石工のうちに、武家姿の実之助の姿が見られた。彼はもう、老僧を
闇討ちにして立ち退こうというような険しい心は、少しも持っていなかった。了海が逃げ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
えな」 隠密や捕吏が何かの恨みを受けた為に、或いは何かの犯罪露顕をふせぐ為に、
闇討ちに逢うようなことが無いとは云えない。もしそうならば、その片腕を人目に触れる....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を見とどけに行くという。二人はそれに付いて出る。すべてが思う壺にはまって、左内は
闇討ち……。手をおろしたのは喜平次でした。ほかの弟子たちの手前はいい加減に誤魔化....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
じませんが、どうぞ快く御承知くださりませ」 自分をここまで誘い出して、おそらく
闇討ちにでもするのであろうと澹山は内々推量していたが、その想像はまったく裏切られ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
方とも、芸術の達人、今後、したしゅういたしたがよろしいぞ」
隠居は、雪之丞を、
闇討ちに掛ようとしたほどの、心肝に徹する平馬の憎悪《ぞうお》を知らないのだ。
「....
「開運の鼓」より 著者:国枝史郎
買えと、町人達まで自暴自棄となって悪事|三昧に耽けるようになった。切り取り強盗、
闇討ち放火、至る所に行なわれ巷の辻々には切り仆された武士の屍が横たわっていたりま....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
ジメジメと肌が汗ばんでいる。カッカッと頭が燃えている。胸の動悸も相当高い。 「
闇討ちだったから驚いたのさ。……闇討をするものは岡引だと、昔から相場が決まってい....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
持って、誰か江戸へ発足ちはしまいかと、その警戒にやってきたのだが、変な侍三人に、
闇討ちされようとは思わなかったよ。どうも今夜は気に入らない晩だ。……だがそれにし....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
事もあろうに、みすぼらしい売卜者の姿として、所もあろうに夜の往来で、誰にともなく
闇討ちにされて、このようにあえなく亡くなられようとは、妾には本当には思われません....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
にひらめいたのはこの考えだったが、そのやり方になんともいえぬ凄いところがあって、
闇討ちや刀槍《とうそう》の威迫《いはく》にはいっこう驚かぬ剛愎な連中も、さすがに....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
男の余裕というものではございますまいか。――相手方はあなたの帰るのを待ちうけて、
闇討ちにしようとしているので、それを避けたからといって、なんの名折れでもありませ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た。 嘘は、見えない。武蔵も、信じて、聞き出した。 「――で、何が故に、貴公を
闇討ちにしようと計ったか、厳重に、調査いたしてみた所、御当家のお客分に、東軍流の....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
。床几の上に硯箱が出ていた。杉本さんが、色紙に絵を描かされている。これはまるで、
闇討ちだ。月があるし、色紙は白いから、まあ筆の穂は見えるようなものの、夜の野外で....