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「闊歩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

闊歩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
章を貰う欣《よろこ》びを少しでも傷つけるものではない。 彼は病院の廊下を揚々と闊歩している。籠の駒鳥はまた高らかに二、三度鳴き続けた。....
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
山野や桑田や岡本や杉野は作家として立派に登録を済まして「×××」同人として文壇を闊歩している。ことに、山野は一作ごとに文壇を騒がして、今では押しも押されぬ位置を....
俘囚」より 著者:海野十三
形体に最も適したベッドだったんです。ところで、こんな身体で、どうして博士は往来を闊歩《かっぽ》されたか。いまその手足をごらんに入れましょう」 帆村は立って、壺....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
考察も混乱している。精神の一張一緩ももとより混乱を免れない。 自分は一日大道を闊歩しつつ、突然として思い浮んだ。自分の反抗的奮闘の精力が、これだけ強堅であるな....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
着くという楽しみとで、私は何か大きい声で歌いたいような心持で、甲板をしばらく横行闊歩していると、偶然に右の奥の上歯が揺らぐように感じた。今朝まで痛みつづけた歯で....
ある抗議書」より 著者:菊池寛
それと共に、かかる兇悪無残な悪徒を、逮捕し得ざる警察を呪い、またかかる悪徒の横行闊歩して居る世の中が嫌になりました。 ところが、時運到来と申すのでございましょ....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
た。だから、リスボンの町は、いわゆる呉越同舟というやつで、ドイツ人やイタリヤ人が闊歩しているその向うから、イギリス人やアメリカ人や、それからソ連人までが、安心し....
地球要塞」より 著者:海野十三
真にすぐれた学者が、自分の究めた科学力をひっさげて、自分の意志のままに、世の中を闊歩しはじめたら、これは手がつけられないだろう。 X大使は、正にそれだ。 汎....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
きは、月光の下に、得体の知れぬ鬼影を映しだす怪物、また或るときは、変な衣裳を着て闊歩する怪物、その怪物を、うまく隧道の中に閉じこめたつもりであった警官隊でありま....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
はないか。 しかし眼を蔽っていてはならない。そのなかに世界の公敵が大手をふって闊歩するのを見おとしてはならない。 だが、正義は神である。飛行島を出発したとき....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
かしいとは思いません。もとは河原乞食と言われていても、今は俳優として立派に大道を闊歩して行けるようになっております。近ごろ世に持て囃されるかの某少女歌劇の少女達....
「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
ゅうし、もしくは時にその下位に列せし特殊民の多くが、つとに解放せられて社会に公行闊歩するもの少からざる今日に於いて、ひとり彼らのみがこれに均霑する能わず、永く世....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
に大名ともいうべき勢力を有し、盛んな兵力を持して各地に転戦し、大和武士として横行闊歩していたものであった。徳川時代に至っても、彼らの亜流たる陰陽師の徒の如きは、....
特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
とんど忘却せられて、社交上何らの区別を見ることなく、公々然として天下の大道を横行闊歩しているものの甚だ多きにかかわらず、もとそれらと同じ流れを汲んだいわゆる特殊....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
の職業に分かれまして、中には早く解放せられたものも少くありません。現に今日社会に闊歩している立派な地位職業の人々の中にも、よくその過去を洗ってみたならば、かつて....