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「闕け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

闕けの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二人の友」より 著者:森鴎外
人を陥れた詐偽師を、私が一見して看破したことは度々ある。 これに反して義務心の闕けた人、amoral な人、世間で当にならぬと云う人でも、私と対座して赤裸々に....
真田幸村」より 著者:菊池寛
にその胄が、嘗て原隼人に話したところのものであり、口を開いてみると、前歯が二本|闕けていたので、正しく幸村が首級と分ったわけである。 西尾は才覚なき士で、その....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
で、気が強い、それでこれほどの怪我をしたのに、目を廻さずに済んだ。この三つが一つ闕けていたら、目を廻しただろう。目を廻したのだと、療治に二百日|余掛かるが、これ....
青年」より 著者:森鴎外
こんな事を思った。一体己には esprit non 〔pre'ocupe'〕 が闕けている。安という女が瀬戸の frivole な目で発見せられるまで、己の目に....
あそび」より 著者:森鴎外
」である。木村と往来しているある青年文士は、「どうも先生には現代人の大事な性質が闕けています、それは 〔nervosite'〕 です」と云った。しかし木村は格別....
里芋の芽と不動の目」より 著者:森鴎外
にむしらせていやぁがるのだ。餓鬼は大勢いたのだ。むしって芽の所を出して見て、芽の闕けた奴は食う方へ入れる。芽の満足でいる奴は植える方へ入れるのだ。己が立って見て....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
の 周囲にも、昔の怪しい姿があぶなげに よろめいたり、楽げに据わったりしている。闕けてはいても、明るく照る月が、一面に 優しい光を放ちながら、さし升る。天幕の ....