闕所[語句情報] »
闕所
「闕所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
闕所の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ごはっと》も御法度の上に、その身は礫《はりつけ》、家蔵身代《いえくらしんだい》は
闕所《けっしょ》丸取られと相場が決まっているんだから、――おお、苦しい! 太夫水....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
歩外へ出るともう管轄違いです。だから、罪人のうちにも少し知恵の働くやつがあって、
闕所所払い、いわゆる江戸追放の刑を受けた場合、十里四方三里四方というようななわ張....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
が暴露《ばくろ》するのを怖れ、清左衛門一人に、巧《たくみ》に罪をなすりつけ、家は
闕所《けっしょ》、当人追放、一家離散で、けりをつけてしまったればこそだった。
....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
、共に同一庄園の主であるところから、時として争いも起こる。荘園の住人鳥羽新三郎の
闕所《けっしょ》作分につき、西園寺家の方よりして押妨《おうぼう》をしかけたから、....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
鉄槌は天下った。利益に眩み上を畏れず下知を犯したは不届というので蔦屋は身上半減で
闕所、京伝は手錠五十日と云う大きな灸をすえられたのである。 「さて」と蔦屋は居住....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
握り返したが、 「どういう財産? どういう素性の?」 「浪速の豪商淀屋辰五郎が、
闕所になる前に家財の大半を、こっそり隠したということですが、その財産だということ....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
慶長十八年四月に頓死したが、本多上野介正純が石見守に陰謀が有ったと睨んで、直ちに
闕所に致し置き、妾を詮議して白状させ、その寝所の下を調べさしたところが、二重の石....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
本語が巧《たくみ》なので長崎奉行から唐通詞を依頼され、古川町《ふるかわちょう》の
闕所屋敷《けっしょやしき》を貰ってそこに住んでいた。 陳東海は浙江県|寧波《ニ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
船に乗せて、それが発覚したとなれば、いうまでもなく、四国屋の身代は、根こそぎから
闕所になる。木曾街道での恩はあるが、そんなあぶない頼みは引きうけないほうがようご....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
官、僧侶にまで 一|跡二跡と 内奏より申し賜はりければ いまは武士に頒つべき地も
闕所すべて、残り少なになりにける などと見える。 これほどでないとしても、准....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
と、すぐ相談は、まとまったのだ。 親は深川の味噌問屋だったが、古金銀の隠匿で
闕所になり、浮浪の仲間入りしている味噌久を、口のかたい男と見て、鼠捕り薬を入れた....