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防ぐ
「防ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
も酒で体が利かないと見えて、時々はただ、中心を失って舷《ふなばた》から落ちるのを
防ぐために、手足を動かしているとしか、思われない事がある。
それがまた、一層|....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
て、不孝の名を負わしむるが故に、大事なのである。では、その大事を未然《みぜん》に
防ぐには、どうしたら、いいであろうか。この点になると、宇左衛門は林右衛門ほど明瞭....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ならなかった。しかも港内に築かれた防波堤が、技師の飛んでもない計算違いから、波を
防ぐ代わりに、砂をどんどん港内に流し入れるはめになってから、船がかりのよかった海....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、ジュピターによって四季が作られた。人間は夏の焼くような暑さ、冬の凍てつく寒さを
防ぐために隠れ家を求めることが必要となった。土地の天然の収穫で満足していられなく....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
り、防禦に偉大な力となる。水上では土地の如き利用物がなく、防禦戦闘は至難であり、
防ぐ唯一の手段は攻めることである。更に空中戦に於ては、防禦は全く成立しない。 ....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
まう。消毒の係りはただちに疵口をふさぎ、そのほか口鼻|肛門等いっさい体液の漏泄を
防ぐ手数をとる。三人の牧夫はつぎつぎ引き出して適当の位置にすえる。三十分をいでず....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
煮えるのなどは、口にするも暑くるしい。が、――諺に、火事の折から土蔵の焼けるのを
防ぐのに、大盥に満々と水を湛え、蝋燭に灯を点じたのをその中に立てて目塗をすると、....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
、しかるべき室に見立てられる巌穴がありました。石工が入って、鑿で滑にして、狡鼠を
防ぐには、何より、石の扉をしめて祭りました。海で拾い上げたのが巳の日だった処から....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
第に生命を回復して来ると、苦痛と歓喜との人生のうちに、空虚なる暗黒と無限の恐怖を
防ぐだけの力のある楯のあることに気が付いた。 「ラザルス。お前はわしを殺さなかっ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
兎に角人々の道徳的均衡が覆されて居るのは、甚だ危険である。平静と沈着とは、悪魔を
防ぐ為めの大切な楯で、一たんそれに隙間ができれば、未発達な悪霊どもが、洪水の如く....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
目口に吹込む粉雪に、ばッと背を向けて、そのたびに、風と反対の方へ真俯向けになって
防ぐのであります。こういう時は、その粉雪を、地ぐるみ煽立てますので、下からも吹上....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
太陽熱利用の機械、鏡にメッキするペチットジェンの方法、木材の乾燥や、それの腐蝕を
防ぐ方法、ボネリーの電気応用絹織機、バァリーの考案にかかる上院の通気法等で、ファ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
(勃婆街を遊歩すれば、衣服はしっとりと汗にぬれた。いったいどんな薬がこの暑さを
防ぐことができようか、それにはブドウ酒をかたむけることなのだ。(巴里偶成)) ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
極端に住民を愛護し、馬糧以外は概して倉庫より給養する事となった。 傭兵の逃亡を
防ぐためにも給養は良くしなければならないし、徴発のため兵を分散する事は危険でもあ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
男女九人の家族中、やっと命を全うしたのは二十前後の息子だけだった。それも火の粉を
防ぐために戸板をかざして立っていたのを旋風のために巻き上げられ、安田家の庭の池の....