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防備
「防備〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防備の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
。国老たちの協議の末、藩中の精鋭四千を川尻《かわじり》に出して封境《ほうきょう》
防備の任に当らしめることになった。 わが神山甚兵衛《かみやまじんべえ》も、この....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
総がかりで、雨戸をしめた。障子をしめた。蚊帳を吊った。線香をとぼした。雷に対する
防備を手落ちなく整えた頃には、雷雨がだんだんに烈しくなって来て、厳重にしめ切った....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
たのである。勝家の軍がこの処まで来て見た時には、既に余吾の湖を中心として、秀吉の
防備線が張られた後なのである。勝家この線を打破らなければ、南下の志は達せられない....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
条氏の伝統的作戦であって、遂に軍議は籠城説に決定した。 そこで直ちに箱根方面の
防備は固められた。先ず要鎮の一である韮山城は、氏政の弟、氏則が守り、山中城には城....
「地球要塞」より 著者:海野十三
、こうした機械群をうけもつ。そうしないと、外敵の侵略を喰い止めるに充分な、科学的
防備力を発揮することが出来ない。 私はオルガ姫を連れて、機械室へはいった。 ....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
、勝てたためしがあるか。わが海底要塞の戦闘準備は、まだ、完全とはいえないが、敵の
防備を破壊し、首都東京をおとし入れるだけの自信は十分あるよ。四百隻からなるわが恐....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
とだからね」 そこで彼は飛行機の侵入論を手短かに語った。今ここに二重三重の空中
防備をして置いたとしても、敵の何千、何百という飛行機が一度に攻めてくると、何しろ....
「東京要塞」より 著者:海野十三
の内容について考えてみるのが早わかりがするであろう。 「某大国の南太平洋における
防備は、わずかこの半年の間に、従来の五倍大になった。飛行機、爆弾、燃料、食糧、被....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
もせよ、まさか空気を遮断することは出来まい。つまり駄目だ! 江蘇浙江は毎日戦争の
防備をしているし、福建と来たらなおさら盛んだ。四川、広東は? ちょうど今戦争の真....
「光は影を」より 著者:岸田国士
へ廻され、着いたとたんに、内地へ帰れだろう。どうするのかと思つたら、九十九里浜の
防備さ。終戦と同時に復員はよかつたんだが、おれは、君のことが気がかりでしようがな....
「花模様女剣戟」より 著者:小野佐世男
僕の顔をねめつけた。ゴメンなさい。 「それにまちがって刀のきっさきにさされた時の
防備にもなるのです」 そして笑う筑波さんの後の壁には刀剣が数十本、道中ざし、陣....
「城」より 著者:カフカフランツ
しまおうとしていた。Kは、自分の名前をいうことをためらった。電話に対しては彼は無
防備であり、相手は大きな声で彼をおどしつけることもできるし、受話器を投げ出すこと....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
るをえません」と書いている。 エセックスは、女王の思召しを聞くまで、この都市を
防備して踏みとどまろうという意見を出した。作戦会議でこれが否決されると、ではスペ....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
行われていたことと思われる。この営田の所の住居すなわち田屋である。後に夷に対する
防備の必要がなくなった時においても、地主たる農民はなお引続いて、営田から離れたも....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
良し同年十月二十日ドイツ皇帝カール六世が死去したので、これに乗じ些細の口実を以て
防備薄弱なりしシュレージエンに侵入した。弱国プロイセンに対する墺国女王マリア・テ....