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防寒
「防寒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防寒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
。少年もいた。靴が破れていた。そこへ、針のような雪がはみこんでいる。 松木は、
防寒靴をはき、ズボンのポケットに両手を突きこんで、炊事場の入口に立っていた。 ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
いても迷うこともなく、ラッセルも楽だし、途中ところどころに小屋があり、中ノ湯等は
防寒具もあるうえ松本から一日でくるのも困難ではないようだから徳本峠よりズッと安心....
「橇」より 著者:黒島伝治
金はらくらくと儲るじゃないか。」 イワンは、口の中で、何かぶつぶつ呟きながら、
防寒靴をはき、破れ汚れた毛皮の外套をつけた。 「戦争かもしれんて」彼は小声に云っ....
「前哨」より 著者:黒島伝治
た十名ばかりが、帰ってきたのだ。 宿舎は、急に活気づいた。 「おい、手紙は?」
防寒帽子をかむり、
防寒肌着を着け、手袋をはき、まるまるとした受領の連中が扉を開け....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
穴をあけながら案内の顔を照らし、天幕を暗にうす赤く浮かし出した。自分らはすっかり
防寒の用意をして、毛皮の上に寝た。手の下には、青葉の下に石のように凍った雪が白く....
「春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
にも毛皮である。あとは身体を適応させるほか仕方がない。植物質のものを何枚着たって
防寒にはならない。 夏見た小屋は必ずしもあてにならない。場所により小屋により雪....
「チチハルまで」より 著者:黒島伝治
一 十一月に入ると、北満は、大地が凍結を始める。 占領した支那家屋が臨時の営舎だった。毛皮の
防寒胴着をきてもまだ、刺すような寒気が肌を襲う。 一等兵、和田の属する中隊は、....
「火星兵団」より 著者:海野十三
げしいから、我々人間がそれにたえることが出来るかどうかという心配もあるが、これは
防寒具を持って行けば、何とかなるだろうと思う」
「また、火星へ移住するためのロケ....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
うかべて云った。「じゃ大胆に『危難の海』の南に聳えるコンドルセに着陸しよう。皆、
防寒具に酸素|吸入器を背負うことを忘れないように。……では着陸用意!」 「着陸用....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
と大月大佐は丁坊をなぐさめ、そして他をふりかえって、 「おい誰か。丁坊君に新しい
防寒服を大急ぎで作ってやれよ」 といえば、待っていましたとばかり、隊員が三四人....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
をでた。彼等二人は、一度部屋を出かけたが、外は吹雪と知って、直ちに引きかえして、
防寒服を出しにかかったのであった。日頃の訓練が、この非常時に、役に立ったのであっ....
「雪女」より 著者:岡本綺堂
れている堀部君は毛皮の帽子を眉深にかぶって、あつい外套の襟に顔をうずめて、十分に
防寒の支度を整えていたのであるが、それでも総身の血が凍るように冷えて来た。おまけ....
「国境」より 著者:黒島伝治
の上を、二頭立の馬に引かれた馬車が、勢いよくがらがらと車輪を鳴らして走りだした。
防寒服を着た支那人が通る。 サヴエート同盟の市街、ブラゴウエシチェンスクと、支....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
霜を見ることなく、降雪は絶無なりという。ゆえに、家屋は多く暑さをしのぐに適して、
防寒の設備を欠くもの多し。しかれども、余の滞在当時は南風黄葉を吹き散じ、菊花多少....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
」 パッパッパッ。「大泊の光景でござい。」 雪、雪、雪、煙突、倉庫、店看板、
防寒帽子、毛ごろも、手袋、がんじき、橇、橇、橇。スキーだ。スキーだ。 駛る駛る....