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「防寨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

防寨の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
射された。人家の窓には赤旗が現われた。パリーのもろもろの革命の古い伝統によって、防寨《ぼうさい》が一つ作られた。街路の舗石はめくられ、ガス燈はねじ曲げられ、樹木....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
告したところは、ただ、ニヴェルおよびジュナップから行く両道をさえぎっている二つの防寨《ぼうさい》のほかには、何らの障害もないというのであった。ちょうど畑の作物が....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
リユスさん、」とその声はまた言った、「お友だちがみなあなたを、シャンヴルリー街の防寨《ぼうさい》で待っています。」 その声は彼のまったく知らないものではなかっ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
第一編 市街戦 一 サン・タントアーヌとタンプルとの両|防寨《ぼうさい》 社会の病根を観察する者がまずあげ得る最も顕著な二つの防寨は....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
後の証拠になる書類を、首に掛けた例の黒革巾着のなかの物とともに裂き捨てると、邸に防寨を施し始めた。が、はやくも女王の軍隊は、海軍卿に率いられながら、邸に迫ってい....
三国志」より 著者:吉川英治
と、どよめき立ち、厳白虎の弟|厳与は、楓橋(江蘇省・蘇州附近)まで兵を出して防寨に拠った。 この際、孫策は、 「たかのしれた小城」 と、自身、前線へ立っ....
三国志」より 著者:吉川英治
短兵急に押しよせた張飛も、蓑虫のように出てこない敵には手の下しようもなく、毎日、防寨の下へ行っては、 「木偶の棒っ。――糞ひり虫。――糞ひることも忘れたのだろ」....
三国志」より 著者:吉川英治
もない……」 玄徳は、山嶮に拠って、最後の防禦にかかった。けれど、にわか造りの防寨なので、風雨にも耐えられないし、兵糧や水にも困りぬいた。 「曹操自身、大軍を....
三国志」より 著者:吉川英治
地へ臨み、張遼、徐晃をして、すぐさま各射手三千人の弩弓隊を、三団に作らせ、水上の防寨や望楼に拠らせて一斉に射させた。 吠える波と、矢たけびに夜は明けて、濃霧の....
三国志」より 著者:吉川英治
いる様子だ。俺たちはこれから瀘水の向う岸に移り、あの大河を前にして、うんと頑丈な防寨を築こう。削り立った山にそい崖にそい、長城を組んで矢倉矢倉にそれを連げば、い....
三国志」より 著者:吉川英治
浅瀬へ馳け入った。一ヵ所や二ヵ所ではない。蜀軍はもちろん逆茂木を引き、要所要所は防寨で固めている。しかし、敵の上陸はそれを避けて行われる。一部を防げば、一部から....
私本太平記」より 著者:吉川英治
道路で、両がわ木も草もない岩壁だった。そのうえ前面の極楽寺川、針摺橋に二段陣地の防寨を構築していた。 「あれしきの逆茂木」 「なじか破れぬことがある」 浪とな....