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防遏
「防遏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防遏の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地図に出てくる男女」より 著者:吉行エイスケ
路《きっしょうろ》の司令部を襲い、公安局その他政府諸官庁に向ったが、軍隊出動して
防遏《ぼうあつ》、其後も各要路に小激戦が行われたが今暁に至って全く鎮静し、数十名....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
に、此等の諸軍の動静を閑却して居るが、師泰なんか四条畷戦後、北畠軍に大いに進軍を
防遏されて居るのである。 正行直属の兵は凡そ一千人位で、当時大和川附近の沼沢地....
「運命」より 著者:幸田露伴
と相撃ち、鷲王と龍王との相闘うが如き凄惨狠毒の光景を生ぜんことを想察して預め之を
防遏せんとせるか、今皆確知する能わざるなり。 方孝孺は如何なる人ぞや。孝孺|字....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
のなる事を察するに足るべく、現今、行われおる多人数の通夜の習慣は、この種の妖異の
防遏に最も有効なる事が古来|幾多の人々の経験に依って知、不知の間に確認せられおり....
「青年」より 著者:森鴎外
誘惑、就中異性の誘惑は、この自ら喜ぶ情と媚とが内応をするので、己の為めには随分|
防遏し難いものになっているに相違ないのである。 今日の出来事はこう云う畠に生え....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
て彼等によって真実の文化は、自分自身による自由で必然な発達に俟つ認識と思想とは、
防遏される。ここで「文化」は一種異様な響きを持った言葉となる、今日或る方面で「日....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
やるという事実はわれわれしばしばこれを耳にします。風教警察の目からみて国家がその
防遏に苦心するのは一応もっともなことです。 けれども、今の問題の場合はそれでは....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
事が出来ないのを、官僚も民間も切支丹破天連の如く呪咀して、惴々焉としてその侵入を
防遏しようとしておる。当年の若い伊井公侯なら恐らくこれを危険視する事は豈夫あるま....