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「阻喪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

阻喪の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
島原の乱」より 著者:菊池寛
ペインなどからの援兵をひそかに期待していたかも知れぬから、外船からの攻撃は兵気を阻喪させたに違いない。 信綱は持久の策を執る決心をして居たから、兵糧米を充分に....
科学者とあたま」より 著者:寺田寅彦
見渡される。少なくも自分でそういう気がする。そのためにややもすると前進する勇気を阻喪しやすい。頭の悪い人は前途に霧がかかっているためにかえって楽観的である。そう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ズンバ辱《はじ》ヲ忍ンデ逃ゲテ故国ノ空ニ帰ランカ。シカモ、彼等ノ一人モ意気精神ノ阻喪《そさう》スルモノヲ見ザリキ。 彼等ハ、先ヅ荒土ヲ拓《ひら》イテ種ヲ蒔《ま》....
関東防空大演習を嗤う」より 著者:桐生悠々
将来若し敵機を、帝都の空に迎えて、撃つようなことがあったならば、それこそ人心阻喪の結果、我は或は、敵に対して和を求むるべく余儀なくされないだろうか。何ぜなら....
猫性」より 著者:豊島与志雄
くない、そしてただ一人でじっとしていたい。そういう気持の時が屡々ある。これは意気阻喪の時ではなく、情意沈潜の時である。 私は純白か漆黒かの尾の長い猫なら、見当....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
ともすれば「伝統」にとらわれやすい、同時にまた精緻な「論理」に足をすくわれて意気阻喪しやすい若者を鼓舞して勇ましく「新組織」への戦いに従事せしめることができよう....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
紙や篤志《とくし》看護婦がどんどん行っていたら、戦争の末期に、あんなひどい意気の阻喪《そそう》の仕方はしなかったろうという事も聞いて知っています。……あたしにい....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
参加しなかったのである。 カールは再戦を辞せぬ決心であったが、ザクセン軍は志気阻喪して十二月二十五日遂にドレスデンの講和成立し、ブレスラウ条約を確認せしめた。....