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阿兄
「阿兄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
阿兄の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
亥「いやなんとか云ったっけ、森松さんか、誠に面目ねえ」 森「己の所の旦那が
阿兄《あにき》のことを彼《あ》ア云う気性だから大丈夫だと安心していたがねえ、まア....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
てよかった。なに、あの金が今要るという訳でもないんだから心配するには及びません。
阿兄《おあにい》さんもわざわざ御苦労さまでございました」 この返事を聴いた栄之....
「運命」より 著者:幸田露伴
えられて将に戮せられんとす。孝孺之を目して涙下りければ、流石は正学の弟なりけり、
阿兄 何ぞ必ずしも 涙|潜々たらむ、 義を取り 仁を成す 此間に在り。 華表 柱....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
れ密夫貴様は何処の者じゃ」 といわれて治平は「はてな此の人は銀行に出ると云った
阿兄か」と思いましたが、彼の女に向い、 治「此れは何処のお方で」 女「はい、貴方....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
い。 「ええ?」と、少年は驚愕のあらゆる力を籠めて聞き返した。 「今日は何かな、
阿兄さん」と、スクルージは云った。 「今日!」と、少年は答えた。「だって、基督降....
「河霧」より 著者:国木田独歩
て、もう傍らに人あるを忘れたようである。 豊吉はあきれてしまった。『どうしても
阿兄の子だ、面相のよく似ているばかりか、今の声は
阿兄にそっくりだ』となおも少年の....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
に出ろの、それが否なら女郎に売るのと無理難題を申し、まだそれ計りではありません、
阿兄と云う者がございますが、私には義理ある兄でございまして、私のような者を捕え猥....
「瘤」より 著者:犬田卯
かり殖えて、この村も始末にいけねえとよ、はア、……」 店のおかみが笑うと、助|
阿兄もどうやら理解したらしく、「なんだ、そんなことか……」ときまり悪そうにつぶやいて、そそくさと店を飛び出して行った。....
「入れ札」より 著者:菊池寛
浪して歩いた忠次までが、何時となく、自分を軽んじている事を知った。皆は表面こそ『
阿兄!
阿兄!』と立てているものの、心の裡では、自分を重んじていないことが、あり....